【名探偵コナン】“嫌い”の裏は“愛してる”~Epilogue~【降谷零】 (ページ7)

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Epilogue 7 ページ7

A side

今日は、昨日零に言われた通りに赤井が見舞いに来てくれた。

「ありがと、赤井。わざわざお見舞いに来てくれるなんて優しいとこ、あんじゃん。」

「上から目線は治ってなかったのか…。
やっぱり馬鹿は死なないと治らないって言うのは本当だったらしいな。」

「うるさい…。
あのさ、赤井。聞きたいことがあったの。」

「組織の事なら降谷くんに聞けばいいだろう？」

「そうなんだけど…、」

「降谷くんに聞にくいこと、なんだな？」

「……うん。」

赤井はハァッと大袈裟な溜息を着くと、普段の零の定位置である、私のベッドのすぐ横にあるパイプ椅子にドカリと腰掛けた。

「……なんでも聞け。」

「ありがと……。あ、ちなみに組織の事じゃないよ。」

「そうか、どうでもいいから話すなら早くしろ。」

「どうでもいいって…、いちいち腹立つな。」

「じゃあやめるか？」

「ごめんなさい、ごめんなさい！！」

「……早くしろ。」

「えっと、じゃあ単刀直入に聞きます！！

零は、私が眠っている間、その…誰かとやましい事になっていませんでしたか！！！」

よし、言えた。言えたぞ。
ずっと気になってたこの言葉、ようやく言えた！！

私がこんなに頑張って質問したのに、なのに赤井は目を見開いて「信じられない」という顔をしながら此方を見ているではないか。

「え…？何その、『信じられない』を具現化したみたいな表情は。」

「いや、信じられない位の阿呆が目の前にいる事が信じられなくてな。」

「あんたって人をおちょくる天才なんですか？」

「お前も負けてないぞ。」

「えっ、ありがとう…。」

「悪いがそこ、照れるところじゃない。」

いちいちツッコミを入れてくる赤井に、心の中で芸人になって来い！と悪態をついて、「で、どうなの！！」と話を戻す。

「どうも何も……、降谷くんは組織を壊滅させてから、死ぬ程忙しい仕事の合間を縫って、毎度毎度お前の病室まで来てはお前の手を握っていたぞ。」

「え……？」

「忙しい彼に、お前以外の女と愛を育む時間なんてなかったように、俺には見えたがな？」

え？え？え？

何これ、私、鈍感な恥ずかしいヤツに成り下がってない？

「つまり…？」

「お前の事を、今も変わらず愛しているんだ。」

「……照れるから、そんなハッキリ言わないでよ。」

恐らく赤くなったであろう顔を隠すために両手で顔を覆った直後、地獄の底から出たような声で、私の名を呼ぶ人物が現れた。

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