count 89 ページ40
降谷 side
その後、Aのおかげ(…と言っていいのか分からないが)部下達のやる気にいつも以上の火がつき、あっという間に近々される麻薬の密輸情報が集まった。
「本当にすまなかった。
……ありがとうな。」
「「「「「はいっ!!」」」」」
荷物をまとめて公安部を出ようとする俺に、後ろから「待ってください!」と声がかかった。
「…なんだ?河本。」
「早乙女さんを奪還する際、俺達も同行させて頂けないでしょうか。
降谷さんの邪魔になるような行為はしません。それに、敵が危険な奴らなんだったら人数が多い方が成功確率は確実に上がります。
どうか、お願いします…!!」
深く頭を下げた河本に続いてどんどんと目の前の頭が下がっていく。
「はぁ……。
危険だぞ?」
「承知してます。」
「死ぬかもしれないぞ?」
「覚悟の上です。」
「FBIと協力しなければならないぞ?」
「それ、俺達より降谷さんの方が…。」
「あぁ、…まぁそうだな。
……Aは、こちらに振り向いてくれないかもしれないぞ?
それでも、か?」
「…はい。早乙女さんの選択なら、受け入れます。
でも俺、信じてますから。」
「そうか。ならいい。お前達も現場に連れて行く。」
途端にパァっと顔を輝かせるコイツらはまるで犬みたいだ。
「それじゃあ…いってらっしゃい!!」
「あぁ。行ってくる。」
了承を出した途端に萎れていた公安部に活気が戻り始めた。
単純な奴らだ…。でも、コイツらのためにも完璧な作戦を立てて、絶対にAを取り戻さなければいけない。
通い慣れてしまった公安部から工藤邸への道のりを今日も車で走る。
正直言えば、赤井とそう何度も顔を合わせるのはとてつもなく辛かった。
景光を思い出してしまうから。
それでも俺は今目の前でこぼれ落ちそうになっているものを、受け止めるために毎日努力しているんだ。
おい、A。今の俺のことちゃんと分かってんのか?
「あ、安室さん!」
「ん?どうしたんだい、コナンくん。」
「一緒に行こうと思ってさ。安室さん、沖矢さんの所に行くとこでしょ?」
「まぁね。」
「そう言えば安室さんさ、無口になったね。前より。」
「そうかい?別にそんなことはないと思ったんだけどなぁ。」
「それよりさ!安室さん。僕、Aさんって人の写真見たいな〜。まだ僕見たことなくってさ。」
「…それなら……」
529人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いちごって美味しいよね - レイナさん» ありまぁ…、全く気が付きませんでした…。ご丁寧にありがとうございます! (2019年2月2日 23時) (レス) id: e4cb51c86f (このIDを非表示/違反報告)
レイナ - 題名の愛してるが愛ししてるになってますよ~ (2019年2月1日 3時) (レス) id: 43b7c4b6ca (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:いちごって美味しいよね | 作成日時:2018年8月20日 13時