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A side






「たしか…ここが、こうで…。」


景光の声を思い出しながら、仮眠室に持ち込んだノートパソコンから零のパソコンをハッキングしていく。



流石に警備局警備企画課とまでなれば、ガードは硬くて中々破ることが出来ない。


「ん"〜……、おっ開いた!」


ようやく開いたパソコンのファイルから組織に関するファイルをUSBメモリへと移した。

こういう作業は正直嫌いだった。
でも、それを見兼ねた景光が私に教えてくれたのだ。研二のパソコンを餌食にして。


「手短に、慎重に、確実に。だよね…、」


全てのデータをコピーし終わり、USBを抜き取って侵入した痕跡をできる限り消していく。

でも、零に勘付かれたら終わりだ。アイツは怖いくらいになんでも出来るから、私が盗み見た痕跡なんていとも簡単に見つけ出してしまうだろう。


怪しまれないために多少部下の仕事を手伝い、キリのいいところで皆にいつも通り声をかけた。


「じゃ、もう帰らせてもらうけど、頑張ってね!!」

「「「「お気をつけて〜」」」」


いつも通りに声をかけた私に、いつも通りやる気ない返事を返す部下達に背を向けて、公安部を後にした。






.



警視庁から多少離れたところまで来てからスマホを開き、新しく登録された“沖矢昴”の文字をタップして電話をかけた。


「もしもし、沖矢さんですか?」

『はい、どうかしましたか?』


数回のコール音の後に聞こえるのはさっきまで聞いていた落ち着いた声。


「仕事が早めに片付いたので、そろそろ向かいたいんですけど…、住所教えて貰えますかね?」

『分かりました。お疲れ様です。米花町二丁目21番地です。』

「分かりました。向かわせてもらいますね。」


ナイスタイミングなことに目の前から走ってきたタクシーを停めて、乗り込んだ。



「米花町二丁目21番地までお願いします。」

「分かりました。」


教えて貰ったばかりの住所を口にしてから、物思いにふけった。





報告者の名前が“降谷零”となっていたその報告書の内容は、間違いようもなく零の潜入している組織の情報で。

景光が送ってきた写真の中に偶然映り込んでいた人の写真もあって。



零の報告書には、こう書いてあった。

『“諸星大”はFBIからスパイとして潜入していた“赤井秀一”だった。』

と。

それに加えて赤井秀一の欄にはまだ続きがあった。







『来葉峠で死亡』



とも。

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いちごって美味しいよね - レイナさん» ありまぁ…、全く気が付きませんでした…。ご丁寧にありがとうございます! (2019年2月2日 23時) (レス) id: e4cb51c86f (このIDを非表示/違反報告)
レイナ - 題名の愛してるが愛ししてるになってますよ~ (2019年2月1日 3時) (レス) id: 43b7c4b6ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いちごって美味しいよね | 作成日時:2018年8月20日 13時

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