隠した愛 2【PSYCHO-PASS】【狡噛慎也】 (ページ8)

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55話ページ8

出雲大学まで知り合いのツテでヘリを飛ばしてもらっていた時だった

朱ちゃんから連絡が来た

管巻の死と、その現場に慎也くんの指紋が残っていたとの事だった

朱ちゃんはその死体から、慎也くんが残した音声データを発見し、これから出雲大学まで向かう所だという

慎也くんみたい……

だって、慎也くんの思考を読み取らないと音声データなんて見つけられない

朱ちゃんはいつの間にかこんなにも成長していたんだ

それが嬉しくもあり、少し嫉妬してしまう

慎也くんの影響を大きく受けた朱ちゃんの存在は、私よりも慎也くんの事をわかっているような気がしてしまって……

私はこのまま最後まで1係のみんなにバレずに出雲大学まで行く

さっさと槙島を見つけないと

慎也くんよりも先に

慎也くんがなんと言おうと、慎也くんを人殺しにしたくないから

･

ここか

出雲大学のラボ

ヘリで上空まで行けたから、セキュリティを突破する必要は無い

慎也くんは今頃、朱ちゃんにでも連絡して電力を止めるように交渉してるだろう

なら今のうちに行かなきゃ

最初に槙島を見つけるのは私よ

･

制御室へ行くと、槙島は部屋を出ようとしていた

あ｢止まりなさい、槙島聖護｣

槙島｢これは驚いた。意外だね。キミが最初にここに来るなんて。東雲A｣

なぜ名前を知ってるんだ

槙島｢なんで名前を知ってるかって？僕は狡噛慎也の他にもキミにも興味があった。いや、キミの執行官が殺された時に興味が沸いたと言った方がいいかな。もう潰れたと思ったが、しぶといね｣

あ｢あんたは私にとって大切な人2人の仇だから。それに、慎也くんを殺人犯になんてさせない｣

そう言えば笑う槙島

槙島｢なるほど。キミは狡噛慎也の事を愛してるようだ。でもキミに僕を殺せるかな？｣

あ｢えぇ、殺せるわ。私はもう我慢なんてしない。監視官をクビになっても、シビュラシステムに逆らったとして処刑されても、なんでもいい。あんたのせいで佐々山くんが死んだ。そして慎也くんは執行官になった。あんたが事件さえ起こさなければ秀が死ぬこともなかった。全部、全部！あんたを殺せば終わる！もうラクになりたいの｣

涙が頬を伝う

槙島｢キミは、自暴自棄になったように見えてそうじゃない。全部は狡噛慎也1人の事を想っての行動だ｣

そうかもしれない

あ｢そんな事はどうでもいい｣

私はナイフを構えて槙島の方へ走った

槙島も応戦しようとナイフを出した