隠した愛 2【PSYCHO-PASS】【狡噛慎也】 (ページ7)

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54話ページ7

あ「ばか…」

そんな言葉と共に涙が溢れた

慎也くんの大切の意味がやっとわかったのに

それなのに慎也くんは私を置いて進んで行ってしまった

慎也くんだけをそっち側に行かせないよ

私も……

もう槙島を殺す覚悟は決めてるんだから

私は涙を拭って、朱ちゃんからの情報に向かった

絶対会ったらビンタする

それで、私の気持ちも伝えるの

もう我慢するのも諦めるのも馬鹿らしい

好きにやる

･

私は雑賀先生の元へ車を走らせた

あ「慎也くん、来ましたよね？」

雑賀「あぁ、来たよ。ちょっと前に出て行った」

あ「何を見つけたんですか？」

雑賀先生が素直に教えてくれるのか分からない

教えてくれない可能性の方が高いかもしれない

雑賀「……狡噛がな、Aが来るだろうから、Aには全部教えてあげて欲しいと言っていた」

あ「え……？」

雑賀「鍵はハイパーオーツだ」

この国の食卓に並ぶのは99％がハイパーオーツを原料とする加工食品だ

ハイパーオーツに致命的な欠陥が出来たら……

あ「なるほど……ハイパーオーツが疫病によって壊滅的な被害被った場合、日本は再び海外から輸入しなければならない。他国に対して鎖国的だった日本は急激に改革をしなければならない。そうすると食料不足によって国民全体の犯罪係数が上昇する」

雑賀「流石だな。そうだ。そして食料輸入を解禁すれば国境警備を緩めなければならない。それなればサイコパス測定自体が無意味なものになるかもしれない」

この線で考える場合、実現させるためには……

あ「この件の専門家は誰ですか？」

雑賀「管巻宣昭。元農学博士だ。」

おそらく彼はもう槙島に殺されただろう

その次に行く場所とすれば……

あ「サイマティックスキャンではなく旧式の認証システムの研究所はありますか？」

雑賀「あぁ、出雲大学のラボだな」

あ「私は直接そっちに行くことにします。雑賀先生、ありがとうございました」

そう頭を下げれば

雑賀「俺は狡噛の犯罪に加担した自覚がある。次にサイコパスの抜き打ち検診があったら終わりだ。狡噛をよろしくな」

あ「はい！」