隠した愛 2【PSYCHO-PASS】【狡噛慎也】 (ページ5)

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52話ページ5

私はコーヒーをいれて、朱ちゃんに渡す

常守「ありがとうございます……Aさん、縢くんを処刑したのはAさんじゃないですよね？」

あ「……え？」

常守「私、シビュラシステムにこのシステムの実態を聞きました。その時に、縢くんの事も……」

朱ちゃんは少し気まずそうにそう話す

あ「……そっか。そうだよ、私は殺してない。だけどね……もう疲れちゃった。これ以上仲間が死んでいくのに耐えられないの……私、朱ちゃんに偉そうなこと言いながら、ホントはこんなにも弱い人間だった……呆れるでしょ？」

常守「そんな！そんな事ないです！Aさんはいつだって私の憧れです！Aさんの執行官との付き合い方も信念も、全部私は影響されてここまで来ました。槙島は逃亡して、狡噛さんは捜査から外されました。Aさん……戻って来てなんて言えません。だけど、このままでいいんですか？」

そう言われたその時、最期の秀の言葉が蘇る

秀『あとは頼むよ』

あ「っ、朱ちゃん。ちょっと考えさせてくれる？あと、私は今回多分、最後までこの事件に復帰しない。だけど事件の情報だけは流して欲しい」

朱ちゃんを真っ直ぐに見つめて言う

常守「はい！では、失礼します」

朱ちゃんはそう言って出て行った

私……

何してるんだろう

秀を目の前で殺されて……

なのにその仇も取れず、何もする事も出来ず立ち止まるなんて

そんなの私の信じた私じゃない

あ「秀、ごめん。ありがとう。私、最後までこの事件追うよ。それで、槙島を＿＿＿＿＿」

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そうと決まれば、こっちはこっちで捜査を進めなきゃ

きっと慎也くんは捜査を外されたら……

逃亡を選ぶ

逃亡した上で槙島を追う

そして……

殺すだろう

なら……

私が追うべきは槙島じゃなくて慎也くん

慎也くんと槙島は良くも悪くも似た人間だ

だから、慎也くんは必ず1係よりも先に槙島に追いつける

情報は朱ちゃんに回してもらって、それからは慎也くんの思考を読み取る

それが一番早くて確実な方法だ

･

翌日、朱ちゃんからまた連絡があった

慎也くんが逃亡したと

そして、私宛の手紙があったと

その連絡が来た頃に丁度、私の方へ郵送してくれた手紙が届いた