66話 ページ20
あ「霜月監視官とはどう?」
ランニングマシーンに乗りながら話す
常守「霜月さんとですか?上手くは…やれてませんかね」
あ「さっき少し話したんだけど……まだ若いからかなぁ。あんまり手応えなかったなぁ」
そう言うと、朱ちゃんは苦笑する
常守「霜月さんは少し監視官時代の宜野座さんに似てる気がします。きっと彼女もこれから色んな事件に関わる上で変わらざるおえない時がくる。私を理解出来るような変わり方もすれば、やっぱり私の事を理解できないで片付けられちゃうかもしれない。彼女次第ですよ」
そう遠くを見つめて言う朱ちゃん
あ「そうだね……周りがなんと言おうと、その人の中で決着がついたらもうどうしようもないもん……」
常守「はい……今何してるんでしょうね、狡噛さん」
そう私の方を見て苦笑する朱ちゃんに思わず笑ってしまう
あ「いつの間にか朱ちゃんも私の事よく分かるようになっちゃったね。慎也くんはきっと伸び伸びやってるんじゃないかな?この私を置いて行ったのに満足出来ない人生送ってたら許さないんだから」
常守「そうですね」
私たちはそう笑いながらランニングをした
・
朱ちゃんは呼び出されて東金執行官と行ってしまった
私は少し休憩しながら水を飲んでいる
朱ちゃんはきっとこの間の事件に進展があって呼び出されたのだろう
私はもう事件に触れながら仕事をする事はほとんど出来なくなってしまったから……
朱ちゃんを少し羨ましく思う
どんなに危険だとしても……
どんなに身近で仲間が死んでしまおうと……
私は監視官という仕事にやりがいを持っていたんだ……
って
いやいや
私は私で以前より多くの権限を持った
そんな私だからこそできる仕事も多い
現場に出ることは少なくなっても、それは私次第だ
特に今回の事件は一向に解決に向かわない上に、問題も増えている
場合によっては現場に出て指揮を執ることも考えないと
そう考え直して、私は再びトレーニングマシーンへと向かった
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作者名:空 x他1人 | 作成日時:2023年1月18日 22時