隠した愛 2【PSYCHO-PASS】【狡噛慎也】 (ページ18)

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64話ページ18

あ「結論から言うわ。常守監視官は非常に優秀な監視官よ。私も局長も彼女の能力をかなりかっている。その分、彼女の危うさも分かっている。私がまだ1係で監視官をやっていた約2年前に彼女は新任の監視官としてやってきた。最初の事件から凄かったわ。霜月監視官、あなたが学校で学んだ事に忠実な模範的監視官なら、常守監視官は自分の信念を信じてそれを元に動く監視官よ。彼女はその信念が明確になる前から、自分で何が正しくて何が正しくないのか判断していた。ドミネーターがある今、そんな事考える必要もなくなったのに。でもね、だからこそ私は彼女が必要な人材だと思っているの。あなたに目を通して欲しい資料があるから、とりあえず送るわね。軽く目を通してちょうだい」

私はそう言って、霜月監視官に槙島の事件の捜査資料を送った

霜月「読みました。軽く噂は聞いていましたが……犯人は死亡。執行官も2人死んで、1人は逃亡。結果的に事件を解決したとは言い難いですね」

あ「えぇ。この事件は彼女がまだ監視官になって間もない頃起こった。今の彼女があるのは主にこの事件があった事が大きいわ。この事件の因縁は私、そして逃亡執行官、宜野座執行官、捜査の途中で起こった事件によって常守監視官にまで及んだ。だから彼女は、ゆっくり成長していく過程をすっ飛ばして、直ぐに成長せざるを得なかった」

霜月「だからといって、あんな行動……先日は確かに常守監視官の読み通り犯罪係数が下がりましたが、いつもそうなるとは限らないですよね？早いところ釘を刺しとかないと取り返しがつかなくなります」

そう言う霜月監視官は私に朱ちゃんを説得して欲しいのだろう

霜月監視官の思考は至って監視官として普通だ

監視官はエリート街道だ

数年の経験を詰めば、推薦があり、この血なまぐさい仕事から足を洗って安定した地位につけるのだから

最低限の努力であとは執行官に任せる

これがある意味監視官のセオリーなのだ