爆心地のお気に入り【爆豪勝己】 (ページ17)

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15話ページ17

あ「あ、れ……？」

気が付くとそこは見覚えのない部屋だった

意識が覚醒してきてキョロキョロと周りを見渡すと、そこが病室だとわかった

そして、ここに来ていた理由に思い当たる

私……敵に襲われたんだった

熱く、痛かった感覚を思い出しながら首元に触れると、包帯がしてあった

後で個性で消さないと……

それよりも敵に個性発動しちゃった……

絶対……

勝己にバレた

なんて言われるんだろう

そうぐるぐると嫌な思考を繰り広げる

すると

「大丈夫か？」

勝己がいた

あ「……大丈夫。助けてくれてありがとう」

ちゃんと笑えてるかは分からないけど、今できる精一杯の笑顔を向ける

爆豪「すまねぇ……もっと俺が早く行けてたら……そんな怪我せずに済んだだろ」

あ「ううん……怪我なんてどうでもいいよ。勝己は私を助けてくれた……それだけが大切な事。それに……私の個性見たでしょ？だからこんな傷すぐに消せちゃうの」

なんて言われるかなんて分からない

だけど、私の個性を明かさずにいることはもう無理だから

自分で話してしまえと思った

爆豪「……んで」

あ「え？」

爆豪「なんで！テメェの個性をそんなに悲しそうに言うんだよ！Aは！Aの個性で助かったんだろ！もっと自分の個性を誇れ！」

勝己は私の両頬を掴んでそう言った

あ「っ」

その言葉に人生で初めて、この個性が悪いものでは無いかもしれないと思えた

そう思うと共に涙が溢れる

あ「わ、たし……この個性のせいでいつも人から怖がられてたっ……だからっ、勝己にも知られたくなかったの」

嗚咽混じりの言葉にも勝己は優しい眼差しで、涙を拭ってくれる

あの言葉は嘘じゃないんだ

爆豪「俺は……どんなAでも受け入れる。俺が全部肯定する。だから……自分を大切にしろ」

あぁ……

勝己は……

こんなにも私を大切にしてくれてるんだ

あ「勝己……ありがとう」

爆豪「おう」

勝己はいつもの自信満々な顔で笑った

やっぱり好きだ……

もう……

この気持ちを抑えられないよ