討伐 -244 ページ4
「どうした、フェアネス? また怖気づいたか?」
「……いや、ヤツは必ず倒す。とは言え、安易に戦いを挑んで勝てる相手でもない」
そして、心なしか普段より柔らかい口調で声を掛けてきたフユニャンに
思考を巡らせていたAは咄嗟に顔を上げ、彼に気を使わせてしまった事を察した。
だが、それには敢えて気づかないフリをし、落ち着き払って答える。
もちろんウィスマロマンとの決戦は望むところだが、相手が厄介な事に変わりはない。
考えなしに立ち向かったところで、良いカモにされるだけだ、と。
「他のチームの援助を得られるならともかく、彼等全ての力を得ても尚
此方の力を吸い尽くし続けるだろう敵を相手に、どう戦えば良いのか……」
「確かに、多くの妖怪の力を得たアイツはかなり厄介よね。楽観視できないわ」
「――心配するな、お前ら!」
ウィスマロマンとの戦いは、今までのビッグボスとは訳が違う。
何か“これ”という決め手があれば心強いのだが……ふぶきちゃんも小さく唸った時。
タイミングを計っていたかのように、いつものように階下に居る筈のでんじん親方が
指令室へとやって来ては、自信たっぷりの笑みを見せて会話の中に入り込んだ。
「こんな事もあろうかと……
あんな超ド級の妖怪を倒す、超ド級の最強兵器を作ってたんだ!」
「おおっ! 素晴らしい!!」
なんというご都合主義と言うべきか、一体どうして
でんじん親方が“こんな事があるだろう”と予測していたのか気になるところである。
しかし、今は一々ツッコんでいる場合ではないかとAが黙っていてやると
その自信満々の顔から不意に笑みを消した彼は、とある重大な事を打ち明けてくれた。
「だが……一つ問題がある……。こいつの完成には、どうしても必要なパーツが
あるんだが……これが何度頑張っても作れんで、ホトホト困っとるんだ……」
「そんな……」
「――こうなったら……! 残された手は一つしかないな!」
兵器の土台を組み立てられても、パーツのたった一つの欠如が完成を拒む。
今から死ぬ気で作り上げようとするにしたって、あまりに時間が足りな過ぎる。
決して手が無い訳ではないが、それはどうしても使いようのない一手でもあるのだ。
これを聞いたウィスパーは落胆したが、フユニャンはすぐに打開策を見出したらしい。
「未来だ……! この時代の技術で無理ならば……技術の進んだ未来へ行くしかない!」
「あっ、うんがい三面鏡の力を借りるズラね!!」
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フェイル(プロフ) - 柚葉。結衣さん» 返信が遅れて申し訳ございません;; コメントありがとうございます! ちょっと今大変な時期なので非常に不定期な更新となってしまいますが、お待ちいただけたら幸いです;; 頑張らせていただきます!! (2020年1月8日 18時) (
レス) id: de67700d03 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉。結衣(プロフ) - この作品大好きです！投稿、楽しみに待ってますね！無理はしないで下さい！ (2019年12月28日 9時) (レス) id: 6cc0ccfec3 (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - 零音さん» コメントありがとうございますー! ここまでいらして、コメントまでいただけることが本当に嬉しいです! 今のところは、基本的に隔週更新をさせていただいておりますので、皆様には非常にお待たせしてしまいますが、お付き合いいただければ幸いでございます! orz (2019年9月27日 22時) (レス) id: de67700d03 (このIDを非表示/違反報告)
零音 - 妖怪ウォッチシリーズ、ずっと見させてもらってます。更新楽しみにしてます…！！ (2019年9月27日 20時) (レス) id: fb4191ca14 (このIDを非表示/違反報告)
フェイル(プロフ) - ぴのさん» お祝いありがとうございます〜! 亀更新ですが、待っていただける読者様のおかげでなんとかここまで漕ぎつけました! 更新頑張らせていただきます! (2019年9月15日 15時) (レス) id: de67700d03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フェイル | 作成日時：2019年9月14日 7時
