検索窓
今日:10 hit、昨日:7 hit、合計:52,534 hit

三十、 ページ35

「青丹、こいこいです。

……それで、乱歩さんはどう思います?鏡花ちゃん」

「猪鹿蝶、こいこいだ。

……どうもなにも、僕は探偵社の人事に興味はないよ。
まあ、それにまだ“入社試験”も終えていないだろうに。」

「ですよねぇ…」


花札をぱらぱらとめくり合わせながら、
ぽつりぽつりとそんな話をする。


「(まあ、乱歩さんやほかの探偵社員との相性はそれなりに良さそうだし、
こちらに危害を加えようという意思は感じない。

…警戒はしておくけれど、現状維持が一番かな?)」




私は探偵社をーーー乱歩さんと社長を守らなければいけない。
その思いでここに来た。


今は守りたい人も、二人だけではなくなったけど。



『俺は俺の理想のためにーーーーー!』



思わずふっと頬が緩む。

いい友人に恵まれたことが、
ここに来てもう一つの幸せだった。



「A、誰の事考えてるかは大体わかるけどさぁ、
花札の続き!早くしよう!」

「はい、乱歩さん!」


ここに来て、やっと光に出会えた。


鏡花ちゃんが心からそれを望むのなら、私は今度こそ与える側になりたい。

それが、あの日私を光で照らしてくれた
この人たちへの恩返しなのだから。

三十一、→←二十九、



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (62 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
67人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

朝希 緑 - 素敵な作品です!揺るがない国木田くんwww (2016年9月9日 7時) (レス) id: 30b207dab7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まちか x他1人 | 作成日時:2016年6月19日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。