・《 sh side 》 ページ15
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病室の外のソファに腰掛けてれば、仕事終わりに立ち寄ったであろう柚乃が隣に座った。
柚「……紫耀、」
紫『……ダセーよな』
柚「Aさんなんだよね、 」
紫『……え、』
柚「紫耀の幼馴染。……紫耀が好きな人」
紫『……なん、で』
柚「さっき、廉たちと話してるの聞こえた」
紫『……そっか』
柚「廉も紫耀も同じ顔してる」
紫『一緒にすんなよ』
柚「紫耀はちゃんと伝えたの？」
首を横に振れば柚乃は呆れた声で言った。
柚「私はどっちの味方もしないよ」
紫『え？』
柚「選ぶのはAさんだもん」
紫『……あいつは廉を選ぶよ』
柚「紫耀のそういうとこが嫌い」
紫『は？』
柚「伝えてないくせに何言ってんの？」
紫『……怖えんだよ』
柚「私だって怖かったよ。 最初は笑われたし２回目はまじで振られたし……」
紫『廉に？』
柚「そうだよ？あいつ人の気持ちなんも分かってないバカだもん」
紫『言うね笑』
柚「……でも、誰かを本気で想う廉はすごいかっこいいの」
" そんな廉が好きなの "、 と柚乃は言った。
その表情は清々しくて、かっこよかった。
俺だって、そうなりたい。
素直に気持ちを伝えられるような、そんな俺に。
柚「Aさん、まだいる？」
紫『うん』
柚「私は廉の様子見てくるね」
紫『ん、』
柚「紫耀、」
紫『ん？』
柚「あとは自分の気持ちに素直になるだけだよ」
じゃあね。……離れて行く背中を見つめた。お前と付き合えて良かったわ。少しの間だったけど、いろいろ学んで、勉強になったよ。
誰かを想う気持ちの大切さと、失いたくない友情と、自分の気持ちに素直になる、ということ。
叶うのならば、Aの隣で、ずっと。
失いたくない。
Aも、廉も、全部全部。
……こんなの、欲張りかな。
家に帰ると２０時を回ってた。ずっと開いてない携帯に電源を入れた。 ２０分前にきてた不在着信。……Aからだった。病院からかけてくれたのかな。
着信：A
再びかかってきた電話に思わず携帯を落とした。
何こんな動揺してんの、俺。
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mana(プロフ) - 完結、おめでとうございます！！まさか廉くんハッピーエンドバージョンもあるなんて、驚きました！嬉しいです( ´∀`)正直、どっちも好きです笑また、新作も楽しみにしてますね。(*´∇｀*) (2021年3月6日 23時) (
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作者名：詠夢
| 作成日時：2021年2月25日 21時
