・〈 rn side 〉 ページ11
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それからというものの、俺はAちゃんを目で追うようになった。Aちゃんがあの日、俺を慰めてくれてから、仕事をこなせるようになった。不安も自信に変えてくれたから。
自分で言うのもあれやけど、俺に言い寄ってくる女の人は少なくない。 入社した当初から連絡先聞かれたり、ご飯誘われたり。新人が断れるわけもなく全部に応えてたんやけど。
……Aちゃんは違った。Aちゃんだけは俺に興味も示さへん。あの日の１日限り。俺を慰めてくれたあの日だけ。それが悔しくて、惨めになって、見返してやろうって思ったのが最初のきっかけ。
お偉いさんも参加する大規模なプレゼン。新人ながら抜擢されて、資料作成をする毎日。退勤時間も大幅に過ぎて、誰もいないデスクにコンコンっと、誰かが入ってきた。
「おつかれ」
「……Aさん！お疲れ様です」
「頑張ってるね」
「いやいや、そんな」
Aちゃんが入ってきた。その途端なんか胸がザワザワし出して急に緊張感が走った。……なんやろう、この感じ。
「頑張ってる永瀬くんに差し入れです」
「え…？」
はいっと渡されたコンビニ袋。
なんで？……Aちゃんを見るとニコって笑って言うんだ。
「永瀬廉なら大丈夫！気合い入れて頑張れ！」
「ありがとうございます」
「いいえー！じゃあまた明日ね」
「……あの！」
気付けば呼び止めてた。
ん？って俺を振り返る姿さえ、誰にも渡したくなかった。
「このプレゼンが成功したら、飯行きません？」
「うん、もちろん！」
Aちゃんは、何を気にすることもなく、じゃあねって笑って帰って行った。時刻は２１：４７。
その笑顔を見たら、気付いた。
" 好きや " って。
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mana(プロフ) - 完結、おめでとうございます！！まさか廉くんハッピーエンドバージョンもあるなんて、驚きました！嬉しいです( ´∀`)正直、どっちも好きです笑また、新作も楽しみにしてますね。(*´∇｀*) (2021年3月6日 23時) (
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作者名：詠夢
| 作成日時：2021年2月25日 21時
