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その日の夜、部屋のインターホンが鳴った。モニターに映し出された人物に、戸惑うこともなく、冷静に対応する私がいた。
「……どうしたの」
『出てこれる？……それか入れて欲しい』
「……入って」
ガチャっと遠隔で鍵を開ければドアから紫耀が入ってきた。こんなの、もう偶然でもなんでもない。今更、何しに来たの？
『この前はごめん』
「別にもういいよ」
『……あのさ、』
何かを言いたそうに私を見つめる紫耀。
またそんな目で私を見て、何を考えているの？
「この前、マンションで会った男の子いるでしょ？」
『……え？…あ、うん』
「会社の後輩なの」
『うん』
「紫耀には関係ないけど、私、付き合おうと思ってる」
『……え、』
「前から付き合ってほしいって言われてて」
『…………』
「この前なんかね、結婚してあげよっかって言われた」
『……結婚、』
「気が早いよね、笑っちゃうよほんと」
『……お前はそれでいいのかよ。ほんとに好きなのかよ、そいつのこと』
「……好きだと思う」
『……そっか』
なんで、こんなに挑発的な態度でこんなことを言ってしまったのか、分からなかった。紫耀を試したかったのか、自分の気持ちを確かめたかったのか。 結局、何しにここへ来たのかは分からないまま、紫耀は帰ってしまった。
この感情はなんだろう。
『付き合うな』『そいつはやめろ』って、いつもみたいに干渉して欲しかったのかな。言ったそばから後悔して無気力のまま、ただボーッと紫耀が出て行った扉を見つめた。
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こころ(プロフ) - もう泣いちゃいます…すれ違ってばっかりで苦しいです…主人公と紫耀くんがハッピーエンドになりますように。いつも素敵なお話ありがとうございます！Twitterの方でも毎日更新あるか通知いれてるのに見に行っちゃいます…大好きです！ (2021年2月24日 21時) (
レス) id: f2c5e943bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詠夢
| 作成日時：2021年2月23日 14時
