・《 sh side 》 ページ18
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その日の夜、彼女からの着信。一瞬Aかなって期待したけど違った。
〈 紫耀？ 〉
《 ん？ 》
〈 どこ？ 〉
《 まだ会社 》
〈 ほんと？ 〉
《 ほんと 》
〈 分かった 〉
嘘をついた。彼女を嫌いになったわけじゃない。
……俺は知っているんだ。彼女がほんとは誰を好きなのか。
＿＿ 紫『幼馴染？』
＿＿ 「うん、すごいバカなの」
＿＿ 紫『ヘー、そうなんだ』
＿＿ 「あ、別にただの幼馴染だからね？」
＿＿ 紫『うん』
彼女にも男の幼馴染がいるらしい。口を開けばいつも幼馴染の話をしていた。小学校の頃からずっと一緒だったんだって。俺とAもそんな感じ。物心がついた頃から俺はずっと……。Aを忘れる為にいろんな子と付き合ったけど、みんなAに敵わないと言って別れを告げてくる。だから初めてだった。「幼馴染の子と会わないで」と言われたのが。忘れられるかもしれないって本気で思ったんだよ。
で、その彼女がさ、俺を嫉妬させる為に、わざと幼馴染の話をしてくるのかなって勝手に勘違いしていたんだけど。ふとした瞬間に見せる切ない表情とか、優しい口調とか、恋する女の子の顔しちゃってんの。ああ、この子は幼馴染のことが好きなんだなって思った。俺のことを幼馴染に重ねて縛り付けてんのかなって。俺と同じ思いをしてきたのかなって。
…………だから同情した。
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こころ(プロフ) - もう泣いちゃいます…すれ違ってばっかりで苦しいです…主人公と紫耀くんがハッピーエンドになりますように。いつも素敵なお話ありがとうございます！Twitterの方でも毎日更新あるか通知いれてるのに見に行っちゃいます…大好きです！ (2021年2月24日 21時) (
レス) id: f2c5e943bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詠夢
| 作成日時：2021年2月23日 14時
