【テニプリ】ヒミツの恋 - 2 -【丸井ブン太】

71話 ページ21

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あれから部長の様子は変わることはなく、それどころか部長はどんどん痩せていった。


部長の病室には、部長の入院を聞きつけた3年生の女子たちがいつからか群がるようになっていて、今日も派手な先輩たちが部長を囲んでいる。


ガヤガヤとうるさい中で、部長は目の前に置かれた食事には一口も手をつけずに、窓の外を遠い目で見つめていた。



部長…また痩せた気がする…。


目の下にクマもできてる…。


寝てないのかな…。


私はなんだか悲しくて、悔しくて、腹が立ってきた。



A「部長いつまでそうしてる気ですか！ ちゃんと食べて…ちゃんと寝て…ちゃんと…ちゃんと元気になってください…！」


先輩「は？！ アンタだれ？ 何様？」


A「あなたたちには関係ないです！ 私は部長に言ってるんです！ みんなだって…みんなだってずっと部長のこと信じて…絶対全勝して部長を迎えるんだって頑張ってるんです！」


先輩「幸村くんは今辛いんだよ。 アンタ結局自分の思いを幸村くんに押し付けてるだけじゃん！」


A「……みんなで待ってますから。部長」




病室を出ようとしたその時、私は見たことのない男の人の肩にぶつかった。




A「ごめんなさい…」


「気にすんじゃねぇ」


薫「Aちゃん…」


A「薫先輩…柳先輩も…」


薫「来てたのね…実は精市に大事な話があって…」


A「ちょうど今帰るところだったんで大丈夫です…失礼します」



薫先輩と柳先輩に一礼して私は逃げるように病室を出た。




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