蝕まれる ページ37
とある日の夜
一人の刀剣男士がもがき苦しんでいた
『ﾋｭｯ...ﾋｭｰ』
本丸の縁側で、寝巻き姿で倒れ込むA
廊下に拳を握りしめ、胸元を抑えている
その瞳からは、涙が零れていた
『っ...てっ』
微かに漏れる言葉は、しかし届かない
皆..寝静まっているから
『た..すけて.....兄..上』
掠れた声を漏らした直後
Aは意識を失った
────────────────────
翌朝
三日月「しっかりしろ！」
小狐丸「くそっ、どうして」
本丸の皆は、三条派の声に飛び起きた
声の方向へ向かった刀剣男士達は、信じられない
ものを見る
「何事だ」
そこに寝巻きの審神者が来た
審神者は彼らを見て言葉を失う
「....何が、あったんだ」
加州「俺達が起きてきた時には..」
加州の言葉に、俺は耳を疑った
三条派に囲まれ、縁側で倒れているA君は
グッタリとしていた
「おい、何があった、三条！」
岩融「わからぬ！..朝起きたらAがいなくて、捜していたら此処に倒れていたのだ！！」
奴等の表情は焦りが滲み出ていた
A君を抱き上げている三日月も、その表情は
固く険しく...そして、悲しい
三日月「A...A！」
どれだけ呼びかけても、
A君はピクリとも動かない
石切丸「三日月、Aの霊力は！」
三日月「先程から感じ取れぬのだ！！」
石切丸の問に、三日月は泣きそうな顔で答えた
どういう事だ？
俺は刀剣男士達を退けて、
A君に触れようとした
しかしその瞬間、凄まじい殺気に襲われる
ビクッと手を引き、辺りを見渡すと
三条派の全員がこちらを睨んでいた
三日月なんて泣きながら睨むんだぞ
なに？
何事なの！？
石切丸「...触れるな」
「へぁい！？」
石切丸「聞こえなかったか...
我等三条派の弟に触れるなと言ったんだ」
「はい」
珍しくドスの聞いた声で言う石切丸を振り返れば
もう視線だけで人殺せそうなほど睨んでた
俺は素直に頷くしか出来ないやん！！
加州「だから...俺達も手伝えなくてさ..三条って、こういう時..怖いから」
「うん。知ってる」
A君が絡むと鬼..いえ、何でもないです
うん...とにかく怖い
けど、じゃあどうするんだ？
俺が何もしなくても、A君は助かるのか？
三日月「...っ」
助かる訳ないって、わかってんだろ？
だけどお前らは
きっとA君を失う事が怖いから
だから..他の奴等に触れさせたくないんだろ
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akithin.(プロフ) - 完結ですか？ (2020年8月21日 20時) (
レス) id: e324714dd9 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ - 続きが気になります。更新頑張ってください。 (2019年5月16日 9時) (レス) id: 2369d330ed (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 続き超〜気になります！更新頑張ってください！待ってます(￣▽￣)b (2018年9月16日 19時) (レス) id: 6fee25d852 (このIDを非表示/違反報告)
茉莉(まつり) - はまりましたね…更新頑張ってください！ (2018年7月22日 10時) (レス) id: 5299f2ee2b (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - Σd(ﾟ∀ﾟd)わかりますた！楽しみに待ってます (2018年4月30日 11時) (レス) id: 124b1853e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風船ガム | 作成日時：2017年9月24日 14時
