─── ページ15
ピンポーン...
『...っ』
インターホンが鳴る。私の頭はもう真っ白になっていた。ドアを無理矢理開けたりしてきたらもう終わりだ。
逃げるように私は地下室へ逃げた。インターホンを押した人はいなくなったのか、それ以降その音が聞こえることはなかった。
『...はぁ。』
安堵のため息が出る
恐らく...、いや絶対警察だろう。私はそこまで夢を見ている訳じゃない。
バレないなんてことはあり得ないんだ。
バレたときには...
少し考えて、私はもう一度リビングへ上がった。
─────────────────────
ちょっと遅くなったな...
Aはちゃんと待ってるだろうか。
もし、Aが家にいなかったら...
怖くなって俺は家へと歩く速度を早めた。
「...！」
家につくと、家の前に複数人の警察官がいた。
「あの、どうしました？」
「あぁ、すみません。家中のカーテンが閉まっているものですから。」
「仕事柄、こういうのは気を付けないといけなくて。」
「...そうでしたか。あの、お時間があればお話したいことがあるのですがいいでしょうか？A Aさんのことで。」
「あ...、すみません。今日はちょっと忙しくて。」
「わかりました。ではまた後日お伺いします。」
嘘だろ、もうバレたのか...？いやそんなわけないよな。こんなに上手くやったんだ、バレているわけない。
少し強張る体を無理矢理動かして俺は家のドアを開けた。
地下室へ行くと、
『...おかえり。』
寂しそうに笑うAがいた。
「ごめんな、寂しかったろ。」
『...うん』
おかえり、とAが頬にキスをしてきた。なので俺も返すようにただいま、とキスをした。
『...さとちゃん、警察の人いたでしょ？』
やっぱりバレるか。
「うん、でも大丈夫。Aのことは俺が絶対守るから。」
『さとちゃん。わかってるでしょ。いつまでも隠し通せるわけないよ』
「...」
『さとちゃん...
“逃げよう。”』
強い意思を宿したAの瞳は俺の目を離さなかった
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unknown - 深い…素晴らしいですね。 (2022年5月10日 18時) (
レス) @page18 id: 0556fb53c6 (このIDを非表示/違反報告)
つづら(プロフ) - 最後をプロローグにしたのには意味があって...。ここからまた物語が繰り返す、始まる、という意味でプロローグと使わせていただきました。お読みいただきありがとうございます！(*´ω｀*)説明不足ですみませんです... (2019年9月28日 8時) (レス) id: 1c9a6237c3 (このIDを非表示/違反報告)
歩和莉です - いいお話だ...どこか切ない感じがしますね... .......大変恐縮なのですが、最後はプロローグよりもエピローグの方がいいかと... .(点)が多くてすみません！ (2019年9月28日 7時) (レス) id: c6c731989a (このIDを非表示/違反報告)
つづら(プロフ) - ありがとうございます。更新長らくしていなくて申し訳ないです...。近い内に書ききりたい...(；・ω・) 頑張ります！ (2019年9月22日 23時) (レス) id: 1c9a6237c3 (このIDを非表示/違反報告)
エネル - 終幕...。泣きそうです、この後の展開も気になります！頑張って下さい...！ (2019年9月22日 23時) (レス) id: c05bdcfc8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つづら | 作成日時：2019年8月10日 20時
