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ジヨンってば、何が気に入らないのか不機嫌。
けど、私はジヨンのご機嫌取りは得意。
ジヨンの好きな物。
ジヨンだけには特別なんだよ?

私が手渡したゼリーを美味しそうに食べるジヨン。

ほら、すぐに笑顔になった。

「じゃあ私、席で見てるからねー。」
「あぁ。」

私は、控え室を出て観客席へと向かった。
1番遠くの席に座る。
ジヨンはいつも、前の方の席のチケットを渡そうとしてくれる。
私はいつもそれを断る。

近くで観たいと思っている人はたくさんいるから。
私は、G-DRAGONとは仕事の付き合い。
ジヨンと友達なだけだから。
私は、特別ではない。



[今日終わったら、飯には来るだろ?]

ジヨンから。

[ううん。私は先にホテルに戻るね。]
[そっか。了解。]



しばらくすると、会場が暗闇になった。

はじまる

一気に鼓動が早くなるのが分かる。

BIGBANGのメンバー全員がステージを、所狭しと走り回る。

私の知ってるジヨンはそこにはいない。
毎回、それを痛感するんだ。

キャーー
キャー
ジヨーン!!

ジヨンを呼ぶ歓声が、私は1番耳に入る。
スクリーンには、色気のあるジヨンの顔。
口角を少し上げて笑うあの顔は、間違いなくG-DRAGON。

私は、ジヨンと友達でいれるだけで十分。

ジヨン→←ジヨン



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作者名:ニィチャ | 作成日時:2018年6月25日 23時

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