私 ページ30
ジヨンってば、何が気に入らないのか不機嫌。
けど、私はジヨンのご機嫌取りは得意。
ジヨンの好きな物。
ジヨンだけには特別なんだよ?
私が手渡したゼリーを美味しそうに食べるジヨン。
ほら、すぐに笑顔になった。
「じゃあ私、席で見てるからねー。」
「あぁ。」
私は、控え室を出て観客席へと向かった。
1番遠くの席に座る。
ジヨンはいつも、前の方の席のチケットを渡そうとしてくれる。
私はいつもそれを断る。
近くで観たいと思っている人はたくさんいるから。
私は、G-DRAGONとは仕事の付き合い。
ジヨンと友達なだけだから。
私は、特別ではない。
[今日終わったら、飯には来るだろ?]
ジヨンから。
[ううん。私は先にホテルに戻るね。]
[そっか。了解。]
しばらくすると、会場が暗闇になった。
はじまる
一気に鼓動が早くなるのが分かる。
BIGBANGのメンバー全員がステージを、所狭しと走り回る。
私の知ってるジヨンはそこにはいない。
毎回、それを痛感するんだ。
キャーー
キャー
ジヨーン!!
ジヨンを呼ぶ歓声が、私は1番耳に入る。
スクリーンには、色気のあるジヨンの顔。
口角を少し上げて笑うあの顔は、間違いなくG-DRAGON。
私は、ジヨンと友達でいれるだけで十分。
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作者名:ニィチャ | 作成日時:2018年6月25日 23時