友達のままで2 (ページ16)

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ジヨンページ16

俺は急いで空港へと向かった。
つい先日とは、全く違う気分。

「ったく。めんどくせぇ。」

何度、このフレーズを大きく発しているだろう。
全てがめんどくさくなっている。

コンコンッ

「お待たせ。」
「ううん。」

俺は、紳士的なGDへと変身した。

「……」
「……」
「…あ。そういや、いつまでいるの？」
「3日。」
「そっか。」
「うん……」

お互い無言なのは、苦痛でしかない。

「ホテル、取ってあるの？」
「ううん。ジヨンの家に泊まろうと思ってた。」
「いや。今、俺仕事立て込んでるから泊まるのは無理だよ。ホテル取るから。」

はぁ？
別れ話する相手ん所に泊まる？
声を荒らげてしまいそうなのをぐっと堪えて俺は静かに放った。

「ジヨン？」
「ん？」
「あやのどこが嫌い？」
「……。」

嫌い。
とか、好きとかじゃなくて。
お前とは合わない。って気付いた。
ただそれだけ。
なんて、相手が傷付く事をサラッと思っている俺は悪魔だ。

「あや。頑張るから！ね？別れるなんて言わないで？」
「…ごめん。あやが、頑張ってくれても今の俺には無理。」

運転中の俺の手を握ろうとするあや。
俺は、それを気付かないフリをしてハンドルを握り直した。