紳士でナイト…？ *リクエストより ページ8
ベディヴィエール 視点
窓から差し込む月明かりが影をより伸ばす頃、睡眠が必要のない体であるが普段は部屋で目を閉じ眠っている時間
たまたま眠れなかったため読書でもしようと図書館に向かう途中だった
｢…おや｣
窓辺の影が一つ歪な形をしているのが見えた。私は不思議に思い近くまで歩きその影を確認した
｢こんな所でお休みになられているとは…｣
そこに居たのはカルデアの整備士殿であった。いくら施設内と言えど壁にもたれかかって眠っているのは冷えるであろう
ガラス1枚挟んだ向こうは猛烈に吹雪いているというのにすやすやと規則正しく寝息をたてている彼は思ったよりも子供っぽいというか抜けている方らしい
どういった経緯でここに行き着き眠りについてしまったのかは不明だが、見かけてしまった以上は放っておけないもので、
｢失礼致します｣
そういい、私は力の入っていない彼の体を横抱きにする。サーヴァントとはまた良い体を持ったものだ。私より少し小さいばかりの彼を軽々と抱えられてしまう
しかしそんな姿はきっと屈辱だろう。なるべくはやく、彼が目を覚まさぬ前にどこかここよりも暖かく柔らかな休める所へと向かわなければ
｢しかし…彼の部屋はどちらに…｣
ぽそりとこぼれた私の独り言が静かな廊下に響いた
彼とは廊下ですれ違いざまに挨拶をする程度の仲で長く話したこともなかった
どうしたものか…
しかし足は自然と向くもので、先程の迷いもどこに行ったか来た道を戻る私がいた
──
｢しかたありませんので今日のところはここでお休みなさい｣
結局私の部屋のベッドに彼を寝かせて休ませることにした。硬い窓辺よりかは幾分楽だろうとは思ったものの…
まぁ悪いことをしたわけではありませんし大丈夫でしょう！そうです！善意で行っただけの事！やましい気持ちなどないと誓います！
｢…ん｣
｢！！｣
…大丈夫ですね。寝返りを打っただけのよう。彼をここに運ぶ最中も揺れているからか微かに漏れる声が聞こえてきた
それがなんとも言えぬ色香を放ち…いえいえやましい気持ちはありませんし、彼をそういった目で見ているわけでもありません
とにかくここから直ちに立ち去ろう。このままでは私の身が持たないような気がしてならない
｢おやすみなさい、A｣
.
彼の額に触れるだけのキスをし部屋を出る
.
…やましい気持ちなんてありませんから！！
終わり←焦がす太陽 ※
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 164人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
星空部長(プロフ) - とても面白くていい作品だと思います。あの…リクエストでホームズお願い出来ますか？いつでも待ってます^^ (2018年5月21日 1時) (
レス) id: 78599fa8a8 (このIDを非表示/違反報告)
ドール - リクエストでガウェインお願いします(´∀`) (2018年2月21日 0時) (レス) id: 500bf1b631 (このIDを非表示/違反報告)
人 - リクエスト失礼します！新宿のアサシンでリクエスト大丈夫でしょうか？ (2018年2月20日 19時) (レス) id: 1b0346dc17 (このIDを非表示/違反報告)
人 - 凄い面白いです！！更新頑張ってください！！ (2018年2月20日 19時) (レス) id: 1b0346dc17 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 作者さん» ありがとうございます！！ベディヴィエールさん凄い可愛いです…！今回も読みやすくて楽しく読ませて頂きました^^*リクエスト聞いて下さりありがとうございました。これからも頑張ってください！ (2018年2月20日 10時) (レス) id: bf7dfd3d5f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2018年2月10日 14時
