◐「ジユウヲノゾンダ」 ページ11
気がつけばそこにいた。
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見渡すと、180度全体に緑が拡がっていた。草がボウボウな草原。木々は雨に濡れて幹に苔が生えたりしている。
背中には家の外側の塀であろう壁。
手足両方鉄の鎖がついており、他の子供のように野原を駆け回ったり、走ったりなんて事は到底出来なかった。
物心ついた時から拘束されていた。
たまに見張りの人が来るけど、近くにご飯を置いていくだけ。
あとはなんにもない。
暇だし、ずっと空を眺めていることだけしかできないし。
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だけど、ある時暇じゃない日が来た。
こんな森深くの場所に人がたまに出歩くようになったんだ。
「ねぇ、君」
「……はい？ 」
「君はなんで繋がれているの？」
「さぁ？…知りませんよそんなこと。気がつけば繋がれていたのに」
ロボロがもう少し小さい頃、青年くらいの人がロボロに話しかけてきた。
「…へぇ、そうなんだ。ねぇ」
「…はい」
「ここから出てみたいと思わない？」
「…は？」
「ここ以外だとね、青い海、干からびるほど熱い砂漠。風が気持ちいい野原。…どうだい？僕と来てみない？ 」
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生まれて初めて自分に話しかけてくれたそいつは、優しく“まだ見ていない世界を見て見ない？”と言ってきた。
たしかに気になる。
「海？ｯて 」
「全部が塩水なんだよ」
「す、ご、…塩水？」
ふわふわと優しく頬に
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「あ、そろそろ帰らないとね」
「もう帰るの？」
「また来るよ。次の時には考えておいてくれ。」
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でも、
でも、結局俺はそいつの言葉を断った。
「いやよ、外さないわ。」
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あの時、俺が断らなければ広い世界を見に行けたのかもしれない。
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鴉 - ゾムさんの妹愛が凄くて好きです。 (2022年1月23日 14時) (
レス) @page27 id: 9e2a714ff1 (このIDを非表示/違反報告)
峰(プロフ) - わみんさん» マジです!!!え、本当ですか！？いや、普通に様はつけますよ…（？）ああああ、そう言っていただけると自信が着きます!!今後も気長に更新していきたいと思いますので、よろしくお願いします!!! (2022年1月8日 22時) (レス) id: 474e369faf (このIDを非表示/違反報告)
わみん(プロフ) - 峰さん» ｴ！マジですか…！読んでいただきありがとうございます…！（様なんてゆわれたの初めてだ…ﾋﾞｯｸﾘ）文章もしっかりされていてとても面白いです！続編の方も楽しく読ませて頂きました。応援しています！ (2022年1月8日 22時) (レス) id: c5829a7627 (このIDを非表示/違反報告)
峰(プロフ) - ちょ、え！？（困惑）わみん様の作品を見させてもらっています。応援の言葉は主にとって元気付けのようなもので。ご期待に添えるよう頑張ります。それと、この小説は事情で編集出来なくなった故、新しく小説を作りましたので、プロフから飛んでもらえればなと思います。 (2022年1月8日 21時) (レス) id: 474e369faf (このIDを非表示/違反報告)
わみん(プロフ) - こうゆう兄弟愛…めっっちゃ好きです…！自分ではこうゆう感じのが書けないので尊敬です…！これからも無理せず更新頑張ってください！ (2022年1月8日 21時) (レス) @page27 id: c5829a7627 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：峰 | 作成日時：2022年1月4日 23時
