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「よし」
難しい空気を断ち切るように、若武がパンッと手を叩いた。
「それじゃあ、方針を決める。
今日は丁度水曜日だし、黒木の言っていることが正しければ、今日は幽霊は出ないはずだ」
そうだね。
「だから全ての部活動が終わった後、俺が体育館にスマホを仕掛けとく。
そして明日、全員で体育館に乗り込むぞ」
ええ!明日!?
「俺達が入ってきたことで幽霊が消えたとしても、
スマホのカメラにはバッチリ写ってるはずだ」
そうだけど...いきなり過ぎるよ。
ママの許可だって取れるか分からないし、そもそも怖い!
けど、やっぱりみんなはやる気。
「いーんじゃね」
「充電が心配だし、仕掛けるのは明日の方がいいんじゃない?」
「じゃあ、俺が部活終わったらこっそり仕掛けとくよ」
「OK、それで行こう」
うぅ...言い出せない。
でも言ったら、女扱いされるよね。
それは幽霊に会うより嫌だし、仕方ない、我慢しよう...。
「怖い?」
すると、隣に座っていた忍が、みんなに聞こえないよう小さな声でそう聞いてきた。
私が素直に頷くと、そのすみれ色の目を優しく煌めかせた。
「大丈夫。さっきも言ったけど、これは霊の仕業じゃなくて人間だ。
万が一のことがあっても、俺たちが立花を守るよ」
その言葉が心強くて、怖いという気持ちがスゥッと消えたんだ。
やっぱり忍って、不思議な力持ってるよね。
「こらそこ、聞いてるのか」
若武に指摘されて、私たちは慌てて前を向いた。
「それぞれ部活が終わったら、各自体育館に集合してくれ。
明日上手く行かなければ、金曜日も続行だ。
そんじゃ、解散!」
よし、頑張る!
...の前に、ママに許可をもらわないと。
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桜餅(プロフ) - 桜雪さん» こっちの方までありがとうございます! (2019年10月25日 22時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪 - 続きがめっちゃ気になる ……… 楽しみにしてます 、更新これからも頑張ってください !!! (2019年10月25日 10時) (レス) id: ce021686b3 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - かずささん» ありがとうございます!これからテストあるので、テストが終わったら頻繁に更新できたらいいなぁ...二人のためにも!! (2019年10月10日 7時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
かずさ(プロフ) - 応援してます!!早く更新してほしいですっ!! (2019年10月8日 22時) (レス) id: 339945d703 (このIDを非表示/違反報告)
実乃里(プロフ) - わああ!そういっていただき嬉しい限りの作者ですw (2019年9月9日 21時) (レス) id: d0bec08b22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜餅 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.pnp/sakuramoti
作成日時:2019年8月15日 21時