腐男子は見るだけで結構です【オリBL】

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『絶対に俺以外のほうがいいですよ！！春宮とか！春宮とか！』

「……俺はね、Aと行きたいんだよ」







多分、一般人が秋川先輩にこの言葉を言われたら嬉しいのだろうけど、俺は全く嬉しいと思わない。



だって、夏祭りだろ？

腐界でもビックイベントの夏の行事。


そんなの俺みたいなモブではなくカップルで行かせないといけないだろ！！









「その日は暇？もしかしてお家の用事とか入った？」

『いや、そんなことは』

「じゃあ決まり。神社の前で待ち合わせ。他はLIMEで話すね」









………嘘でしょ。


秋川先輩は早足で自分のクラスへと行ってしまった。



嘘だろ、馬鹿でしょ、クソじゃん、俺。



二人の邪魔をしたって…。

漫画のモブも流石にここまで邪魔はしないし、夏祭りくらいは気遣ってくれてるのに。




情けない。

春宮て秋川先輩をどうしても、一緒に行かせないと。

LIMEで、言うか…。








「A、何か悪いこと言われてない？触られてない？」

『どんだけ変なこと考えてるんだ。夏祭り誘われただけ…』








太陽に今の現状を言う。

すると、太陽は分かりやすく驚いた。






「じゃあ、何で落ち込んでるんだよ」

『春宮と行かせないとだめだろ！あの天然受けは攻めが思いを寄せてることに気づかない』

「それはお前のことだろ」









本当に、春宮に早く誘わせておけばよかった。



夏祭りっていろんなことをする機会がある。りんご飴を間接キスとか、人がいないところに行ってヤったりすることができる。


なのに、モブと仲良しこよしするなんて…。





終わった









．









これからどうすればいいのか…。




全く、春宮と秋川先輩の二人で夏祭りに行かせる良い方法は無い。


部活のメンバーで行けば、と言ってもそうしたら他の部員も来てしまう。




しかも春宮は本命には奥手だから誘えなさそうだし…。








ああ、本当にどうすれば良いんだ…






ため息を吐き、いつも通り下駄箱に靴を置こうとする。



すると、いつもは外履きしか入っていないはずなのに、今日は違った。








『………手紙？』







．

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