腐男子は見るだけで結構です【オリBL】

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ＬＩＭＥの通知音が鳴った。

誰だ？




秋川先輩来週から図書当番だよ





あ、秋川先輩か。

そう。さっきの電車の時ＬＩＭＥを交換しようと言われたから交換したのだ。



A分かりました




そういれると、秒でOKとかわいいくまが言ってるスタンプが送られた。







『………天使や』

「何泣いてんの」









太陽が寄って来た。

おっと、つい萌え泣きをしてしまった。


ＬＩＭＥのことについて伝えると太陽は「これからLove Storyが本格的にスタートするのか。」など気持ちの悪いことを言った。

やっぱりこいつとは気が合わないな。









『だから、春秋だ』

「鈍感は受けに決まってるだろ」

『だから、鈍感な秋川先輩が受けなんだろ』








そう言うと、何故か呆れた顔をされ「そういうところだ、ばか」と言いながら俺の頬を伸ばした。









『ひたいからやめりょ！！』

「Aって、ほっぺやわらか。餅みたい」









ヘラヘラした笑顔でやめる気配がない。


てか、口が動かないからうまく話せない。

身長が高いからか見下すような笑顔で苛立ちが増す。








「Aくん、来ちゃった！」









突然、俺と太陽の間に入ってきたのは春宮。


来ちゃったじゃねーよ。
お前、自分が昨日何したのか分かってないのか？


つか、行くなら普通秋川先輩のところだろ。なんでここに…。









「Aくんー、僕暇だから構ってー」

『嫌。他のやつにしろよ』

「酷いなぁ。泣いちゃうー」









こいつ、しつこいな。

大体、春宮が泣いたら秋川先輩が悲しむから嫌だね。


太陽はさっきからずっと黙ってるし、そろそろ何か話せよ。

あ、でもこいつ不良の見た目しながらコミュ障だし、無口だから仕方ないか。









「お前、今俺のことディスっただろ」

『え、そんなことないよー。ウンウン』









チッ、勘がいいやつめ。



そんなふうに話してると、突然手を握られた。

握った相手は春宮。


春宮は真顔から一瞬でいつもの笑顔で、校内散歩しよ！と明るく言ってきた。



いや、俺はまだ太陽とBLを語りたい。


けれど、自分の思いは言えないまま、春宮に強引に連れて行かれた。









「………公式は春冬か」

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