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35---DH Side ページ35

Aヌナのマンションから大通りに出て
タクシーを拾う…つもりだったけど
バス停のベンチに座って
さっきから何台も見送っている。


オレ、何やってんだろう。


ポケットからケータイを出してみると
何件もの着信とメッセージ。


朝が来たら
ごめんって謝ろう。



ソヨンはオレの5歳下の後輩だった。
初めて会ったとき、ソヨンはまだ小学生だったと思う。

ショートヘアの似合う、キレイに整った顔立ち。
なんでもそつなくこなして
いつもニコニコ笑ってて
同期の仲間はおろか、先輩からも一目置かれるような子だった。


ある時、
早朝の練習室で一人でダンスの練習をしている
ソヨンを見かけた。

何度も何度も同じステップを繰り返すけど
うまく踊れなくて
じれったくなって声をかけると
ソヨンは泣いていた。


SY(ソヨン)「ドンへオッパ、誰にも言わないで。」

何でもそつなくこなしていたわけではなくて
こうやって一人で練習していたのかと思うと
すごく愛おしくなって
ダンスを教えてやった。


それからオレになついたソヨンは
仕事の話からお互いの恋愛話まで
何でも言い合うようになった。

オレはSJのメンバーとして世界を飛び回るようになって
ソヨンはグループのリーダーになったけれど
基本形は変わらなくて
みんなの前ではいつでも笑ってても
つらいことがあるとオレの前では顔をくしゃくしゃにして
涙を見せるソヨン。

大事な妹であり、大事な友達。

3ヶ月前までは。



DH「あっ…」

ボーっとケータイを眺めていると
着信を知らせる画面。

DH「よぼせよ?」

SY「オッパ!!どこにいるの?もう家?」

ずっと不在だった電話の相手が不意に現れて
驚くソヨン。

DH「あー、うん…ごめん。家に帰って爆睡してた。」

SY「なんだぁー。もう、心配したじゃん!!」


ソヨンに嘘をついたのは
初めてかもしれない。


DH「ごめん、ごめん!!
ソヨン…こんな時間までオレからの電話待ってた?」

SY「ううん、私も寝てたよ笑
目が覚めたんだけど、オッパから返事なかったから
急に心配になっちゃって。」


オレ、何やってんだろう。


ほとんど人通りもないこのバス停で
夜空を見上げても
雲に覆われて星ひとつも見えない。

DH「ごめん…。もう遅いから寝ろよ?
また、明日連絡するよ。」

SY「今日、オッパ謝ってばっかり笑
じゃあ…おやすみなさい。」

DH「あったかくして寝ろよ?おやすみ。」


電話を切る前に
また1台のタクシーが通り過ぎていった。

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設定タグ:ドンへ , ウニョク , シウォン   
作品ジャンル:恋愛
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saya_*(プロフ) - はじめまして^^ドンへのお話が読みたくて、読ませていただきました~(*^^*)ウネに癒されます♪続きも読ませて頂きますね!素敵なお話ありがとうございます^^ (2015年1月11日 11時) (レス) id: f7fbc8367a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:osakana | 作成日時:2014年3月17日 23時

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