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カメラマンさんの「始めようか」の一言で
一気に響きはじめるシャッターの音。
眩しいフラッシュの光。


私は後姿だけのカットなのに
ガチガチで目も開けられない…。


こういう撮影、実は初めてではない。
服の勉強をしていた時には学生同士モデルになったり
ショーにも出てた。
でもそれはほとんどが相手が存在するものではなかったし
ごく一部の小さな中でやってたことで。


おそるおそる目を開けてみても
目の前にいるのは
さっきまでの弟みたいなドンへじゃなくて

あの日、初めて見たときと同じ
まぶしいドンへ。


今、こんな全世界に発信するような媒体で
そのドンへがただ私を見つめている。



やっぱり無理だ。
怖くて…仕方ない。



撮影?
雑誌にのること?


それともドンへの視線が
私から離れないこと…?





DH「すいません!
始まったばっかですけど、10分だけもらえませんか?」



突然のドンへの申し出で撮影が中断する。

今の状況じゃ何も生まれないって
きっとスタジオ中の全員が気づいていたから。
ドンへの言うとおりに10分間スタジオから
全員出て行ってもらうことになった。



緊張でカラカラになった喉をうるおしたくて
ソファから降りようとするとドンへに腕をつかまれた。


DH「ここにいて、A。」

ドンへの足の間に入って
向かい合うみたいにして座ってた。

20cm先にはドンへの顔があって
掴まれていた腕からドンへの手が離れたと思ったら
腰に両手を回される。


だだっ広くて無機質な打ちっぱなしコンクリートのスタジオの真ん中で
そこだけ温もりを感じさせる
作りものの部屋。

その真ん中で二人だけがいる。



DH「巻き込んでごめん。」

思いもよらない言葉が降ってきて
やるって決めたのは自分なのに
結局迷惑をかけてるって気がついて
泣きそうになる。



DH「…A、10秒だけでいいから。
目をそらさないで、オレのこと見て?」



その言葉に閉じていた目を開いてみる。



ドンへの潤んだ瞳に私がうつっている。
今、私、どんな顔しているんだろう。



1、2、3…心の中で10秒数えていたけど
それも数えられないくらい。




ドキドキして
心臓止まるかと思った。




DH「終わったら、Aの好きなものごちそうしてあげる!」

たぶん10秒たった時にドンへの顔は
1時間前までの弟みたいだったドンへに戻った。





その顔を見たときに気づいてしまった。






私、ドンへのこと好きなんだ。

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設定タグ:ドンへ , ウニョク , シウォン   
作品ジャンル:恋愛
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saya_*(プロフ) - はじめまして^^ドンへのお話が読みたくて、読ませていただきました~(*^^*)ウネに癒されます♪続きも読ませて頂きますね!素敵なお話ありがとうございます^^ (2015年1月11日 11時) (レス) id: f7fbc8367a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:osakana | 作成日時:2014年3月17日 23時

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