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「送ろか？」
「お気遣いどうも。でも大丈夫だよ」
ゾムの提案を断ると出口へ向かって歩き出す。
扉を開け、倉庫を出て行くギリギリで、ゾムはAを呼び止める。
「ほんまにありがとう」
「…こちらこそ、ありがとう」
目を細め、にっこりと微笑み、重い金属の扉をガチャンと閉めた。
コツコツとブーツの音が鳴る。
珈琲を片手に戻ってきたAは、眠り始めている自分の街を歩く。
時刻は午前9時前。
ガラガラとシャッターが閉まり出した通りで、Aに声を掛ける人間もいた。
「朝帰りとは珍しい」とラーメン屋の店主に言われ「野暮用」と返すと「隅に置けないねぇ」と大声で笑う。
今日の夜に変な噂が経っていない事を祈るしかないなと思いながらAは自宅兼事務所のある通りに入る。
「久々な我が家な気がしてならない…」
ガチャリと事務所の鍵を開け引き戸になっている扉を開ける。
大きなため息を吐きながら一歩中に入った瞬間、その違和感に身体が瞬時に反応し『外へ出ろ』と警告音が鳴った気がした。
「流石は元少将ですね」
それは瞬く間の出来事。
扉のすぐ横には細身の男が立っていた。
紫色をした瞳の男はAの背後に周り、意識を落とそうと首に腕を絡ませ締め上げる。
Aも抵抗しようと身体を捻るがビクともしなかった。
「おまっ……アンドロイド…っか…」
人間であれば身体の構造上、必ず振り切れるやり方というのが存在する。
しかし、細身の身体ながらがっちりと絡まれた腕はAに脱出する隙を与えなかった。
遠退きそうな意識の中、紫色の瞳の男は目を細める。
「元鎮圧部隊少将A。本部の命により、貴方を連行します」
Aはそこで意識を手放し、だらりと力無く倒れた。
生きている
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しゃぴ - がんばって (8月31日 17時) (
レス) @page3 id: 70ecd8a4b0 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - まる麺さん» まる麺さん 喫茶の店主ポジですね…！私もお気に入りですありがとうございます！ (7月26日 19時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
まる麺 - emさんのお話の中での立ち位置が似合いすぎて好きです！！ (7月26日 0時) (レス) @page32 id: 81fa0833c9 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - ノットラインさん» ノットラインさん ありがとうございます！マイペースに頑張りたいと思います…！ (7月23日 22時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
ノットライン(プロフ) - めちゃくちゃ面白くて更新楽しみにしています！！主様のペースで更新頑張ってください！！ (7月23日 2時) (レス) @page25 id: ef443ece5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味鈴
| 作成日時：2023年7月15日 18時
