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「なら連れてけ。お前を生かすかはそこで決める」
そう言ってフードの男はAの背中にぴったり張り付き、人に見えないようナイフを背中に押し付ける。
「待って」
Aは首だけ後ろに向けると、フードで顔を隠した男をじっと見つめる。
「こんな片足だけ靴履いてない身なりの怪しい男連れて歩けないわ。私、これでもこの街の自警団なの。怪我した貴方を保護して身柄を預かるフリをして歩く。これなら問題ないと思うけど？」
A提案に男は面食らったように黙る。
しかし「怪しまれないならそれでいい」と意外にもあっさり了承した。
「それから…」
ポケットからハンカチを取り出す。
赤い液体の出ている足首を隠すように結ぶと、男を見上げるように微笑む。
「傷を放っておくのは良くないからね」
「……！」
男はスッと足首を後ろに下げた。
フードを深く被り直すとAの方に片手を差し出す。
「言っておくが、妙な真似をしたら殺すで」
「信用ないね。分かってるよ。ナイフ突き付けたままで構わないから。」
Aは差し出された腕の手首を握り、大通りへ歩き出す。
案の定顔の広いAは様々な人物に声を掛けられる。
後ろにいる男の方を見て首を傾ける人物には「怪我をしてるから保護した」と伝えると皆安心したように笑っていた。
「兄ちゃん大変だったな！ほれ！うちの焼鳥食べていきな！Aちゃんに付けとくからよ」
「あ、親父さんひっどい。勝手するんだから〜！」
差し出された焼鳥を目の前に男は視線を逸らす。
Aは「貰っておきなよ」と微笑むと、男は少しだけ頭を下げて串を受け取った。
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しゃぴ - がんばって (8月31日 17時) (
レス) @page3 id: 70ecd8a4b0 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - まる麺さん» まる麺さん 喫茶の店主ポジですね…！私もお気に入りですありがとうございます！ (7月26日 19時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
まる麺 - emさんのお話の中での立ち位置が似合いすぎて好きです！！ (7月26日 0時) (レス) @page32 id: 81fa0833c9 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - ノットラインさん» ノットラインさん ありがとうございます！マイペースに頑張りたいと思います…！ (7月23日 22時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
ノットライン(プロフ) - めちゃくちゃ面白くて更新楽しみにしています！！主様のペースで更新頑張ってください！！ (7月23日 2時) (レス) @page25 id: ef443ece5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味鈴
| 作成日時：2023年7月15日 18時
