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「………っふ〜」
開始してから7時間と少し。
Aはようやく大きく息を吐く。
自販機で買っていた珈琲を一気に飲み干すと椅子に脱力した。
「終わったよ」
トントンの身体は綺麗に元に戻っていた。
千切れた足も元に戻り、擬似皮膚組織も綺麗に形成されてている。
「アンドロイドは赤燃料を経口するんだよね？流れちゃった分を起きたトントンさんが飲んでくれれば、完全回復だと思うよ」
Aは鉄のボトルに赤燃料を入れる。
それを近くの台の上に置くと、スリープモードになっているトントンの肩を優しく叩いた。
「トントンさん。起きて」
朝、大切な人を起こすかのようにそっと。
トントンの耳元で静かに呟くと、その瞼がゆっくりと上がる。
赤燃料と同じ色をしたトントンの瞳には見知らぬ女が映る。
「誰…や…？」
「記憶が混濁してて覚えてないかな？貴方を必ず治すって約束した人間です」
にっこり微笑んだAはゾムと協力して身体半分起き上がらせる。
ボトルに入った赤燃料を手渡しすると、トントンはそれを少しずつ口から飲み込むように身体の中へ流していく。
「身体の調子はどう？どこか不具合は？」
「………いや、無い。むしろ脚が壊れる前より調子がええぐらいや」
赤燃料を飲み干したトントンは台の上を降りると手足を動かす動作をする。
それを見たゾムは、ほっとしたような顔をしたあと、トントンに拳を向けた。
「おかえり、心配させるんやないで」
「…おう。ありがとう」
拳を合わせたふたりを微笑ましく見つめたAは、そのまま気絶するように倒れた。
地面と激突する前にそれを受け取ったのは、先程までずっと壁際で傍観していたコネシマだった。
胸の中にいるAが疲労で眠っているだけと確認すると、横抱きにして大先生を見る。
「こいつが寝れるようなところは？」
「…奥に古いけどマットがあったで」
大先生がフッと笑いながらそう言うとコネシマは「なんやねん」と目を細める。
「なんでもないわ」と言いながら案内する大先生の表情はどこか嬉しそうだった。
・・・
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しゃぴ - がんばって (8月31日 17時) (
レス) @page3 id: 70ecd8a4b0 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - まる麺さん» まる麺さん 喫茶の店主ポジですね…！私もお気に入りですありがとうございます！ (7月26日 19時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
まる麺 - emさんのお話の中での立ち位置が似合いすぎて好きです！！ (7月26日 0時) (レス) @page32 id: 81fa0833c9 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - ノットラインさん» ノットラインさん ありがとうございます！マイペースに頑張りたいと思います…！ (7月23日 22時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
ノットライン(プロフ) - めちゃくちゃ面白くて更新楽しみにしています！！主様のペースで更新頑張ってください！！ (7月23日 2時) (レス) @page25 id: ef443ece5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味鈴
| 作成日時：2023年7月15日 18時
