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「呼吸はしてないかもしれない。身体が温かいのは燃料が身体中を循環してるだけだからかもしれない。でも、ゾムは『トントンさんを助けたい』っていう思いがあったよね。大変だと分かっていながら部品を盗もうとしたのは何故なの？」
ロボロは息を呑んだ。
今、何が起こっているんだろう。
自分の中で溶けていく、この感じはなんや？
思考しても分からない。
うまく言語化できない。
「私は、命のある者を助けてる。当たり前のことだよ。トントンさんも、そしてロボロくんもね」
命のある者。
その言葉にロボロの瞳は大きく見開かれ、まるで光が宿ったかのように見えた。
ロボロは戦闘型アンドロイドだ。
だが、戦地での記憶がほとんどない。
メモリーが焼き切れていた。
残っているのは、火の海の中で死んでいくアンドロイド達の死体の山と、そこから掬い上げてくれた温かい手の温もり、それだけだ。
誰が助けてくれたのか、それは思い出せない。
何せ身体の大半が焼け、顔を形成する擬似皮膚組織も溶け、今の体を保てていなかったからだ。
気が付けば、俺は大先生に拾われていた。
医療型のアンドロイドにも関わらず、大先生は必死に知識を得て、俺を元に近い形にまで戻してくれた。
頬にしか損傷が残って無いのは奇跡だと思う。
そんな傷も今、目の前の人間に治された。
アンドロイドにも命があると…ふざけたことを言う女に。
「俺にも、命があるって言ってくれるんか、あんさんは」
「………あるよ。だって今、自分がどんな顔してるか分かってる？」
眉を寄せ、出るはずのない涙が見えるような、そんな表情のロボロを優しく抱きしめる。
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しゃぴ - がんばって (8月31日 17時) (
レス) @page3 id: 70ecd8a4b0 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - まる麺さん» まる麺さん 喫茶の店主ポジですね…！私もお気に入りですありがとうございます！ (7月26日 19時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
まる麺 - emさんのお話の中での立ち位置が似合いすぎて好きです！！ (7月26日 0時) (レス) @page32 id: 81fa0833c9 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - ノットラインさん» ノットラインさん ありがとうございます！マイペースに頑張りたいと思います…！ (7月23日 22時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
ノットライン(プロフ) - めちゃくちゃ面白くて更新楽しみにしています！！主様のペースで更新頑張ってください！！ (7月23日 2時) (レス) @page25 id: ef443ece5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味鈴
| 作成日時：2023年7月15日 18時
