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「あー…ゾムからデータ送信されたわ。助けてくれたんやね？」
「助けたというか助けさせられたと言うべきか」
ナイフを突きつけられ、脅されながら事務所へ向かっている様子のデータを取り込んでいるのか、大先生はカラカラと笑っている。
他のアンドロイドもゾムから送られた全てのデータを見終わったのだろう。
突然、２体のアンドロイドがAの背後に回り込み、倉庫に置きっぱなしにされていたであろう錆びたシャベルと切れ味の悪そうな斧をうなじに向けた。
「ゾム、どういうことやねん、元軍人連れてくるなん」
「俺らが誰に何されたか忘れたんか？バグっとんのか？それとも大先生みたいに『イカれた』んか」
武器を突きつけられ、Aは両手を上げる。
「敵意は無いって言ったはずだけれど」
「お前に敵意が無くても俺らにはあんねん」
金髪に透き通るような水色の目をした男は眉間に皺を寄せながら答える。
黄みを帯びた瞳をした男も、また同様だった。
「はぁ…アンドロイドなのに話が通じないなんて『まるで人間みたいだね』」
ため息混じりのその言葉に、武器を向けたふたりは反応する。
顔を見合わせ武器を下げると、金髪の男の方は舌打ちをしてAから離れた。
「ほら、言うたやん。それも自我やで？シャオロン、シッマ」
大先生は古びた椅子に座ると黄色の瞳をした男の顔を覗き込む。
男はバツが悪そうに目を逸らすと武器を放り、倉庫の隅の壁に背を預けた。
「堪忍なぁ人間はん！いや、Aちゃんって呼ぶべきやな。シャオロンとコネシマはまだ自分の事をちゃんと整理できてへんのよ」
Aはふたりの方を見るが、目も合わせてくれない。
「大先生は自我を自覚してどれぐらいなの？」
「んー…5年前の戦争の時やなぁ。俺、そん時に一回爆撃受けて壊れ掛けとんねん」
大先生はそう言うとよれよれの背広を脱ぎ、ワイシャツの袖を上げる。
アンドロイドは精密機械。
部品がしっかり適合しているものを使えば自動で皮膚組織を模したものが身体を覆うのだが、大先生の腕に接合されている部品は別の型番のものを繋ぎ合わせているようなものになっていた。
皮膚組織は形成されず、部品が露出している。
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しゃぴ - がんばって (8月31日 17時) (
レス) @page3 id: 70ecd8a4b0 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - まる麺さん» まる麺さん 喫茶の店主ポジですね…！私もお気に入りですありがとうございます！ (7月26日 19時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
まる麺 - emさんのお話の中での立ち位置が似合いすぎて好きです！！ (7月26日 0時) (レス) @page32 id: 81fa0833c9 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - ノットラインさん» ノットラインさん ありがとうございます！マイペースに頑張りたいと思います…！ (7月23日 22時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
ノットライン(プロフ) - めちゃくちゃ面白くて更新楽しみにしています！！主様のペースで更新頑張ってください！！ (7月23日 2時) (レス) @page25 id: ef443ece5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味鈴
| 作成日時：2023年7月15日 18時
