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「ゾム。誰や」
本人に問うのではなく、ゾムに聞いているあたり警戒心はあるようだ。
ゾムは中で説明すると言い、暗い階段を降りて行く。
扉を支えている小柄な男はじっとAを見ると、顎を階段の奥へ振り「早く入れ」と無言で合図をした。
Aは言われた通り階段を降りて行く。
入口の扉はゆっくりと閉まっていった。
カツンカツンと階段を降りる音が3つ。
先頭にはゾム、その次にA、最後に小柄な男。
名前を聞けば少しの間のあとに「ロボロ」と答えていた。
「ロボロくんも戦闘型アンドロイドなの？」
「…せや。型番はWR0706」
必要最低限の返事しかしないロボロ。
自我が芽生えているかはどうかは会話の中では分からなかった。
階段を降り切ると、薄暗い廊下へ出る。
一番奥にはこれまた古びた鉄の扉があり、ゾムは再び合図をするように5回、1回、4回ノックした。
すると金属の扉はギィっと開き、広い空間へと出た。
「…！」
部屋…というべきかは微妙だが、広い倉庫の中には確かに複数のアンドロイドがいた。
全員Aの方を見ると、誰だと言わんばかりに立ち上がる。
「Aと言います。ゾムさんに連れられて来ました。敵意はありません」
アンドロイド相手に自分から名乗った事に驚いたのか、スーツに眼鏡をかけた青い瞳のアンドロイドは目を丸くする。
そのアンドロイドは柔らかい表情で笑うと、Aにフラフラと近寄って来た。
「おはよう人間はん。俺は鬱。型番はMD0207。医療型のアンドロイドやけど…戦地医療専門アンドロイドやで。お医者さんやし気軽に『大先生』って呼んだってや？」
自己紹介をした鬱…いや、大先生と名乗るアンドロイドに手を差し出す。
「よろしく、大先生」
自ら名乗ったことにも好印象だったが、握手をと差し出された手に大先生は更に良い印象を覚える。
Aの方はといえば「自我があるな」と思い手を差し出した。
案の定問題なく握手を交わすことができ、それは確信に変わる。
大先生はニコッと笑い強く手を握り返した。
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しゃぴ - がんばって (8月31日 17時) (
レス) @page3 id: 70ecd8a4b0 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - まる麺さん» まる麺さん 喫茶の店主ポジですね…！私もお気に入りですありがとうございます！ (7月26日 19時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
まる麺 - emさんのお話の中での立ち位置が似合いすぎて好きです！！ (7月26日 0時) (レス) @page32 id: 81fa0833c9 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - ノットラインさん» ノットラインさん ありがとうございます！マイペースに頑張りたいと思います…！ (7月23日 22時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
ノットライン(プロフ) - めちゃくちゃ面白くて更新楽しみにしています！！主様のペースで更新頑張ってください！！ (7月23日 2時) (レス) @page25 id: ef443ece5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味鈴
| 作成日時：2023年7月15日 18時
