プロローグ ページ1
人間は楽を選ぶ生き物だ。
そして楽を選ぶために、あえて苦労をする。
発達していく人類文明の中で、自動(フルオート)化していく社会。
レジなんて数十年前から自動になっていたし、工場で生産するものも機械が作業のほとんどを担ってくれる。
機械が機械を、精密に作り上げる。
人間の生活を豊かにするため、あえて苦労して作り上げた機械、AIたち。
出来上がってからは、人の手などほとんど必要が無くなってしまった。
中でも人類の最高傑作『高機能アンドロイド』は様々な場所で活躍した。
家政婦として、従業員として、アンドロイドはどんどん普及していく。
初期投資は多少掛かるが、人件費を永遠に払い続けなくていいと考えれば企業側は喜んで金を出すし、心の無いアンドロイドの方が家政婦などとして雇いやすい。
これで人々の幸福が増えていく。
苦労が減り、豊かになる。
まぁ結局、そんなことは無かったのだが。
アンドロイドの導入により人々は職を失い失業率は全世界４０%を超えた。
貧富の差がクリアに、鮮明に映し出された。
何故政府がそんな事を予想できなかったのかは、明確では無い。
貧富の差が生まれれば何が起こるか。
この時代にそれを問えば、幼稚園児だって理解ができる。
破壊の限りを尽くす暴力、戦争だ。
時代が進めば戦争のやり方も変わる。
当然銃火器で戦うことは変わらないが、その銃火器を握る者が変わる。
そう、多くのアンドロイドが戦場へ向かうのだ。
争いが絶えない世になると戦闘向けのアンドロイドはどんどん進化していった。
様々なモデルが作られ、各国『アンドロイドの性能が戦いの勝者を決める』とまで言われるほどになっていたのだ。
戦いは激化し多くの戦火が上がった。
多くのアンドロイドが壊れた。
戦地に転がるのは人ではなく、アンドロイドの亡骸。
皮肉にも争いの元凶となってしまった人類叡智の結晶てあるアンドロイドが戦場に転がる。
そして、各国全てが同意したとある法案が可決することになった。
『アンドロイド法』と呼ばれるそれは、アンドロイド製作を制限する法案だ。
年間を通し製作していいアンドロイドの台数を決め、そしてどの企業も必ず一定数の人間を雇わなければならないという法案。
他にもその法の中には何ヶ条か存在するが、今は省こう。
この法案もあってか、世界の失業率も少しだけ下がった。
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しゃぴ - がんばって (8月31日 17時) (
レス) @page3 id: 70ecd8a4b0 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - まる麺さん» まる麺さん 喫茶の店主ポジですね…！私もお気に入りですありがとうございます！ (7月26日 19時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
まる麺 - emさんのお話の中での立ち位置が似合いすぎて好きです！！ (7月26日 0時) (レス) @page32 id: 81fa0833c9 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - ノットラインさん» ノットラインさん ありがとうございます！マイペースに頑張りたいと思います…！ (7月23日 22時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
ノットライン(プロフ) - めちゃくちゃ面白くて更新楽しみにしています！！主様のペースで更新頑張ってください！！ (7月23日 2時) (レス) @page25 id: ef443ece5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味鈴
| 作成日時：2023年7月15日 18時
