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午後10時。
祭りは終了し、屋台なども完全撤収した。

人を迎える灯りも落とし、神社の明かりは賽銭箱前を照らす小さな明かりだけとなる。

 


「終わったねぇ」




満足げな表情を浮かべるAの横にはロボロとシャオロンが腰を下ろしている。

ふたりは屋台で売っていたたこ焼きを食べながら「せやねぇ」と相槌を打った。




「どやった?なんか手応えあったか?」




シャオロンの質問に、Aは答える。




「うん。少なくとも我々神社は廃神社なんかじゃないよって事は多くの人に伝わったんじゃないかな」



 
Aが来てから随分と綺麗になった神社。

ここ数年で肝試しなんかに訪れる人もいなくなり、神社の空気も澄み切っている。




「これで少しずつ、もっともっと人が来てくれるといいね」




ニッと笑ったAの口にたこ焼きを押し込んだシャオロン。

驚いた顔をしながらモゴモゴと咀嚼するAを見てロボロも思わず笑った。




「神様自身がこんなに働くところ他にないで?」

「私は神様になったけど、人でもあるから。それに言ったでしょ?」





私も、みんなの幸せが一番の願い。





何十年何百年とある寿命といえど、自分がいなくなってしまった時、またここが人に忘れ去られたりしないように。





彼らがずっとずっと人に祈られ続けるように。

魔物と戦う彼らが、人間に絶望しないように。





「Aはほんまに頑張り屋やねぇ。そういうところが好きなんやけども」

「ロボロずっるぅ。俺も、好きやで?Aのぜーんぶ!」

「ふふ、ありがとう」




参道でたわいもない話をしていると、たこ焼きの匂いに釣られてゾムやチーノもやってくる。

Aが「みんなで今日のお疲れ様会をやろう」と提案すると、神使達は楽しそうに笑いながら、皆本殿へと戻っていった。







【後日談】 夜桜祭り

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味鈴(プロフ) - 色樹さん» 色樹さん ありがとうございます!マイページに頑張らさせていただきます。 (8月12日 14時) (レス) @page19 id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
色樹 - すごく面白かったです!体調を崩さないよう頑張ってください!!!!!! (8月5日 20時) (レス) @page7 id: 09f29be611 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - にこげさん» にこげさん 誤字報告ありがとうございます!訂正致しました! (7月6日 20時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
にこげ(プロフ) - 更新お疲れ様です!最新話のよもつへぐいが一部よもつべぐいになってますよ〜! (7月6日 19時) (レス) id: 4a884aada1 (このIDを非表示/違反報告)
いちごおしちゃん☆(プロフ) - 短編も面白いです!次の更新が楽しみです!体調に気をつけてこれからも頑張って下さい! (7月5日 20時) (レス) @page22 id: 44c7a03b53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:味鈴 | 作成日時:2023年6月29日 21時

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