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「大丈夫。まだ半神になって３年目やぞ？人間らしいこともしておくんや。数十年経ったら人前に姿を見せる事は出来なくなる。その時までにいろんなこと経験しとき」
トントンの言葉にAは微笑む。
自分で半神として生きると決めた道。
それでも彼らは、人間としての経験もさせてくれていた。
「ありがとう」
「礼なんかいらへんよ。さぁできた」
綺麗に着飾ったAに真っ赤な紅を引く。
自分の瞳と同じ色のそれを見てトントンは満足そうに目を細め笑った。
「綺麗やで。こりゃ神様も信託授けに下りてくるかもなぁ？」
「ふふ。その神様、私なんだけどね」
神楽には様々な伝承がある。
神様をお呼びする儀式、巫女に神を下ろし信託を授ける儀式、鎮魂や魔除けなど様々だ。
Aの準備が終わると、再び猫面を被った神使達が現れる。
今度は手に楽器を持っており、大太鼓、小太鼓や横笛など神楽に必要不可欠な楽器ばかりだ。
A自身も手に神楽鈴を持ち、美しい佇まいのまま神楽殿へ向かう。
Aを中心に四方を囲むように楽器を持った神使が座り、神楽が始まった。
シャンっと鈴の音が鳴る。
すると、辺りはシンと静まり返った。
鈴の音がなると、笛や太鼓の音が始まる。
それに合わせ、Aは神楽を舞う。
凛としたその踊りは祭りに来た人々の視線を奪った。
当然だ。
だって彼女は半神とはいえ神様。
この神社の神様が、巫女の姿をして踊っている。
人々は知らずとはいえ、目に見える神様を眼前にしているのだから。
舞の最後、皆の厄を祓うようにAは神楽鈴を降り注ぐように鳴らす。
そこで舞は終わり、Aと神使達は舞台から降りた。
「すごい…なんだか神様みたいだったね、ママ」
シャオロンがチラシを手渡しした少女も神社に足を運び、母と一緒に神楽を見ていた。
初めて目にした舞に、やはり少女は瞳を輝かせていた。
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味鈴(プロフ) - 色樹さん» 色樹さん ありがとうございます！マイページに頑張らさせていただきます。 (8月12日 14時) (
レス) @page19 id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
色樹 - すごく面白かったです!体調を崩さないよう頑張ってください!!!!!! (8月5日 20時) (レス) @page7 id: 09f29be611 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - にこげさん» にこげさん 誤字報告ありがとうございます！訂正致しました！ (7月6日 20時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
にこげ(プロフ) - 更新お疲れ様です！最新話のよもつへぐいが一部よもつべぐいになってますよ〜！ (7月6日 19時) (レス) id: 4a884aada1 (このIDを非表示/違反報告)
いちごおしちゃん☆(プロフ) - 短編も面白いです！次の更新が楽しみです！体調に気をつけてこれからも頑張って下さい！ (7月5日 20時) (レス) @page22 id: 44c7a03b53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味鈴
| 作成日時：2023年6月29日 21時
