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「簡易的な黄泉への入口だ。私の許可があるから通れる。帰りの出口もお前の神社から一番近い場所を一箇所開けておこう」
「恩に着る」
「なに、黄泉の国の失態じゃ。私は地獄に用がある。離れられん。それに生者にはとっととお帰り願いたい」
悪態をつくイザナミだが責任は感じているようで、手でサッサとグルッペンを払う。
「お前が地獄で何をしとるか、見当はついたゾ」
「分かったのならさっさと行け。無理矢理食事を食わされたら仕舞いじゃぞ」
グルッペンは片手を上げ挨拶をすると黄泉への入口へ姿を消す。
イザナミはそれを見送り歪みを閉じると、大きな地獄の門を開け中へ入って行った。
・・・
「離してください！」
「なりません。私達を生者にしていただかないと」
男の目は完全に据わっている。
Aを押さえつけている人も皆、身体のどこかしらに蛆が湧いており、死んでから長い長い年月が経っている事がわかる。
「我々はこの気を逃せば…地獄へ連れて行かれる…」
「え？」
男の言葉にAは目を丸くする。
「イザナミ様は生前悪事を働いた我々を地獄に連れて行く気なんだ！地獄ができる前にこっちに来たのに！あんまりだ！」
男の顔は怒りに満ちており、フォークを握る手は震えている。
「最後のチャンスなんだ…お前が俺らをここから連れ出せれば…！地獄に行かなくて済む！」
なんて身勝手な理由だろう。
神使たちを犬と呼ばれたことにも腹が立つが、何よりこの男の身勝手な振る舞いには滅多なことでは怒りを表さないAもこんこんと湧き上がってくる。
「不可能なことをいくら頼まれても出来ません！」
強い口調でそう言うと、男は目を細めそのままガッと勢いよくAの顎を覆うように掴む。
そしてフォークに刺さった肉をAの口元まで持っていくと無理矢理口をこじ開けようとする。
「なら食え。二度と現世には戻れんぞ」
「………っ」
抵抗するため足掻きながら顔を逸らすがすぐに元に戻される。
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味鈴(プロフ) - 色樹さん» 色樹さん ありがとうございます！マイページに頑張らさせていただきます。 (8月12日 14時) (
レス) @page19 id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
色樹 - すごく面白かったです!体調を崩さないよう頑張ってください!!!!!! (8月5日 20時) (レス) @page7 id: 09f29be611 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - にこげさん» にこげさん 誤字報告ありがとうございます！訂正致しました！ (7月6日 20時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
にこげ(プロフ) - 更新お疲れ様です！最新話のよもつへぐいが一部よもつべぐいになってますよ〜！ (7月6日 19時) (レス) id: 4a884aada1 (このIDを非表示/違反報告)
いちごおしちゃん☆(プロフ) - 短編も面白いです！次の更新が楽しみです！体調に気をつけてこれからも頑張って下さい！ (7月5日 20時) (レス) @page22 id: 44c7a03b53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味鈴
| 作成日時：2023年6月29日 21時
