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「わざわざ地獄の入口まで…なんのようじゃ、グルッペン」
純白の美しい長い髪に、白目の無い真っ黒な瞳。
そしてその髪と同じぐらい真っ白な着物に赤色の羽衣を纏ったイザナミは地獄の門の前にいた。
イザナミは現世への現界はできないものの、死者の世界は自由に移動できる。
今日は地獄へ用事があったらしく、グルッペンはその門の前で待っていた。
「お久しぶりですイザナミ様」
「よい。気持ちが悪い。いつものように話せ」
そう言って扇子で口元を押さえるイザナミにグルッペンは笑う。
「なんや、これでも目上のもんは敬って生きてるんやで」
「天照にならまだしも、私には必要ない。取り繕われる方が気持ちが悪くて不快じゃ」
イザナミはさっさと本題を話せと、急かす。
グルッペンは大きなため息をつくと、真っ直ぐイザナミを見た。
「うちの半神が、黄泉へ連れてかれた」
「…なに？」
イザナミは片眉を上げる。
近くにいたイザナミの神使に声を掛けると、神使は鏡を取り出しそれを手渡す。
「……なるほど。うちの死者たちの仕業じゃな」
嫌悪の表情を浮かべたイザナミはグルッペンにも鏡を見せる。
鏡には黄泉の様子が映されており、そこにはしっかりとAの姿が映し出されていた。
「あの馬鹿どもが。私がいない間に好き勝手やりおって」
「何故死者がAを黄泉に？」
グルッペンの質問にイザナミは答える。
「お前も知っての通り、黄泉はな、地獄や天国ができる前に生まれた場所。黄泉には生前の善人悪人問わず、それが出来る前に死んだ者たちがいる」
「つまり？」
「お前のところの半神、黄泉の世界でも有名なんじゃ。それを知った『蘇りたい』と願う死者たちが知り、集まったら……まぁ、続きは言わんでも分かるじゃろ」
イザナミは扇子をパタンと閉じる。
何やら神使たちに指示を出すと、地獄の門の隣に空間の歪みが現れる。
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味鈴(プロフ) - 色樹さん» 色樹さん ありがとうございます！マイページに頑張らさせていただきます。 (8月12日 14時) (
レス) @page19 id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
色樹 - すごく面白かったです!体調を崩さないよう頑張ってください!!!!!! (8月5日 20時) (レス) @page7 id: 09f29be611 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - にこげさん» にこげさん 誤字報告ありがとうございます！訂正致しました！ (7月6日 20時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
にこげ(プロフ) - 更新お疲れ様です！最新話のよもつへぐいが一部よもつべぐいになってますよ〜！ (7月6日 19時) (レス) id: 4a884aada1 (このIDを非表示/違反報告)
いちごおしちゃん☆(プロフ) - 短編も面白いです！次の更新が楽しみです！体調に気をつけてこれからも頑張って下さい！ (7月5日 20時) (レス) @page22 id: 44c7a03b53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味鈴
| 作成日時：2023年6月29日 21時
