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・・・
男が歩く。
コツコツと、大理石の上で靴音を鳴らして。
重たい扉を両手で押すと、中には1人の男がパソコンを見つめていた。
大きなモニターでその顔は見えず、部屋に入った亜麻色の髪の男はデスクの前で立ち止まった。
「無事逃しました。軍も全く気付いてません」
「そうか、ご苦労だったな」
亜麻色の髪の男はため息を吐く。
パソコンを見つめる男にデータを送信すると、ようやく視線をその亜麻色の髪の男に向けた。
「あぁ、西の墓場にしたのか。確かにあそこは人もアンドロイドもほとんど来ないからええな。いい判断だぞエーミール」
「……それは有難いお言葉です、グルッペン」
絹糸のような金色の髪、何もかもを見透かすような赤色の瞳の男、グルッペンはその端麗な顔で微笑んでみせる。
「あいつはやはり予想外な行動に出る。命がいくつあっても足らんな」
「今回の任務は流石に危なかったですよ。まぁ、それはそれとして、どうするつもりですか？」
エーミールの質問にグルッペンはキョトンとした表情を浮かべる。
何もおかしな質問はしていないつもりだが…と、エーミールは片眉を上げた。
「自分を模したアンドロイドを作って人間観察をし、そこで見つけたのがAさんなんでしょう？『生きたアンドロイド』なんて作り上げた貴方なら、そのお気に入りの子が国の端に追いやられて、何かするつもりなのかと気になったんです」
国内全てのアンドロイドの製作を担う会社の長は、その全貌が明らかにされていない。
メディアの露出もなければ週刊誌に載ったことすらない。
闇に包まれた謎の人物。
その男の名が、グルッペン・フューラー。
Aが戦場で殺したアンドロイドと、全く同じ見た目をした『人間の男』である。
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まめ - すごく面白かったです！次回作に期待まってます(*^^*) (4月30日 21時) (
レス) @page35 id: faa4b97585 (このIDを非表示/違反報告)
まめ - すごく面白かったです！次回作に期待まってます(*^^*) (4月30日 21時) (レス) @page35 id: faa4b97585 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - 皆様コメントありがとうございます。全て読ませて頂いております。お一人ずつお返事できずに申し訳ありません。次回作も更新致しましたら、どうぞよろしくお願いいたします。作品を見てくださり感謝を申し上げます。 (2月25日 23時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
がきんちょ(プロフ) - 完結おめでとうございます！前作も今作も読ませていただきました！味鈴さんの作品の世界観や設定等とても好きです(*´∇｀*)次回作、楽しみに待ってます！！ (2月19日 15時) (レス) @page35 id: e821c806fa (このIDを非表示/違反報告)
らて - 初コメ失礼します。完結おめでとうございます！このような素晴らしい作品に出会えたこと、完結まで見届けられたことすごく嬉しく思います！設定から世界観、文章表現もとても素敵な作品だと思いました。何度も感情移入してしまいました…！次回作も楽しみにしています！ (2月12日 19時) (レス) id: ec622eb312 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味鈴
| 作成日時：2023年8月26日 20時
