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「なんや！起きてたんか、早いな」
「おはようシャオロン。どうしたの？」
首を傾げそう問うと、シャオロンは恥ずかしそうに頬を掻きながら目線を逸らす。
「いや……なんや急に顔見たいなぁ…思って…」
「……ふふっ…なにそれ。いつでも見られるのに」
そう言って笑うが、Aは「おいで」と手招きをする。
ベットから起き上がり薄手のカーディガンを羽織ると、お湯を沸かすためにガス台の前に立つ。
「……便利さとは程遠い生活しとるけど…辛ないか？」
心配そうにそう問うシャオロン。
Aはガスコンロから出る火を見つめながら首を横に振る。
「今が便利すぎるだけ。趣があって、これはこれでいいの。エーミールだって手動で珈琲挽いたりしてたでしょ？」
シューと、沸騰する前の小さな気泡を見つめ笑うAの横顔を見ながらシャオロンは「そうか」と微笑む。
現在、Aとアンドロイドたちは西地区にある『墓場』
と呼ばれる穴の近くにある地下廃墟を根城にしている。
エーミールが万が一の避難先に用意しているうちのひとつだ。
この国には過去に使っていた地下鉄空間がそのまま残っているところが多くあり、そのひとつをエーミールがコツコツと整備していたそうだ。
電気は通っていないが、電気が通っていないからこそ閉鎖されたこの空間は身を隠すにはうってつけであった。
「前の隠れ家みたく見張られてたりしたらたまったもんやないからな。今日は俺が周辺調査してきたけど…全く問題ないで」
「ならよかった。お疲れ様」
案の定、軍はAを探すため自宅である事務所に乗り込んできたらしい。
よく通っていた喫茶店、まんだらもその調査のために軍人が来たが、到着した頃にはもぬけの殻だったそうだ。
抜かりのないところはエーミールらしい。
口封じをするか、この女の戯言だったと証言させるためなのかはわからないが、その行動はさらに批判を呼んだそうで、元々ゼロに近かった軍への信頼は地の底まで落ちているそうだ。
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まめ - すごく面白かったです！次回作に期待まってます(*^^*) (4月30日 21時) (
レス) @page35 id: faa4b97585 (このIDを非表示/違反報告)
まめ - すごく面白かったです！次回作に期待まってます(*^^*) (4月30日 21時) (レス) @page35 id: faa4b97585 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - 皆様コメントありがとうございます。全て読ませて頂いております。お一人ずつお返事できずに申し訳ありません。次回作も更新致しましたら、どうぞよろしくお願いいたします。作品を見てくださり感謝を申し上げます。 (2月25日 23時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
がきんちょ(プロフ) - 完結おめでとうございます！前作も今作も読ませていただきました！味鈴さんの作品の世界観や設定等とても好きです(*´∇｀*)次回作、楽しみに待ってます！！ (2月19日 15時) (レス) @page35 id: e821c806fa (このIDを非表示/違反報告)
らて - 初コメ失礼します。完結おめでとうございます！このような素晴らしい作品に出会えたこと、完結まで見届けられたことすごく嬉しく思います！設定から世界観、文章表現もとても素敵な作品だと思いました。何度も感情移入してしまいました…！次回作も楽しみにしています！ (2月12日 19時) (レス) id: ec622eb312 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味鈴
| 作成日時：2023年8月26日 20時
