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「己の正義のために…エゴの為に動いた俺とお前の何が違う」
その言葉はAに重くのしかかる。
変わらないのだ、何も。
命ある彼らのためになんて、一度もそう口にしたことはない。
所詮は自分のため。
自分が死なせてしまった、彼への罪滅ぼしのため。
絶望的な状況を自分のために変えたかったという点において、男とAはなんら変わらないのだ。
「私は……」
「いや、ちゃうやろ」
先に外に出ていたゾムが戻ってくる。
コツンコツンとブーツの足音を鳴らし、Aの横を通り過ぎると、男の前に立ったゾムはフードを取る。
制限を解除したせいか、まだ瞳は薄く光を帯びている。
最新型のアンドロイドを殴り壊した腕はボロボロで、指数本が本来曲がらない方向に曲がってしまっていた。
「こいつがどんな想いで俺らを助けてくれたかなんて正直分からん。でも、俺らアンドロイドに並々ならない想いがあってしてくれたことや。そこにはきっと意味が、未来がある」
「アンドロイドの未来のためと言いたいわけか……それを貫くのは茨の道だな」
男の意見はもっともだ。
これは茨の道。
人間に作られた『ただの機械』の自我を認めるなんて、到底受け入れられることではない。
今回の一件も必ず時間が過ぎれば忘れ去られる。
それでも……
「こいつが進むと決めた。なら、その茨から守るのが俺らの役目やろ」
「！」
さも当然のようにそう口にしたゾムの言葉にAは目を見開く。
重たい扉から差し込む灯りがゾムの背中を照らし、見つめるAの瞳に光が灯ったかのようだった。
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まめ - すごく面白かったです！次回作に期待まってます(*^^*) (4月30日 21時) (
レス) @page35 id: faa4b97585 (このIDを非表示/違反報告)
まめ - すごく面白かったです！次回作に期待まってます(*^^*) (4月30日 21時) (レス) @page35 id: faa4b97585 (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - 皆様コメントありがとうございます。全て読ませて頂いております。お一人ずつお返事できずに申し訳ありません。次回作も更新致しましたら、どうぞよろしくお願いいたします。作品を見てくださり感謝を申し上げます。 (2月25日 23時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
がきんちょ(プロフ) - 完結おめでとうございます！前作も今作も読ませていただきました！味鈴さんの作品の世界観や設定等とても好きです(*´∇｀*)次回作、楽しみに待ってます！！ (2月19日 15時) (レス) @page35 id: e821c806fa (このIDを非表示/違反報告)
らて - 初コメ失礼します。完結おめでとうございます！このような素晴らしい作品に出会えたこと、完結まで見届けられたことすごく嬉しく思います！設定から世界観、文章表現もとても素敵な作品だと思いました。何度も感情移入してしまいました…！次回作も楽しみにしています！ (2月12日 19時) (レス) id: ec622eb312 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味鈴
| 作成日時：2023年8月26日 20時
