Another3 ページ28
俺が、変わっていないから。
その言葉が頭をぐるぐると回り続けて、早2日。
仕事も全く手につかないほどで、無意味にデスクの上の整理をする。
なくしたと思っていたボールペン、勿体なくて食べられずにいた高級チョコの最後のひとかけら、色々なものが発見されたけれど、言葉の真相は見つからなかった。
すっかり片付いてしまったデスクを見て、ため息をつく。このままうだうだしていてもしょうがない。
せめてなにかしら動いていなければ、と、書類が入ったファイルを開いた。
その時、ふと、手が止まる。
開いたファイルの1番上に、受けた覚えのない仕事の書類が挟まっていた。
"ミラクルトイ タイアップ企画"…？
どれだけ頭をひねっても、その記憶の断片すら掴むことが出来ない。
すぐさま確認しにいくと、伊沢さんは一瞬顔を引き攣らせた。
その後、何事も無かったかのように笑うと、山本さんを大声で呼んだ。
｢山本、例の資料こうちゃんが見つけてくれた！｣
｢例の…？｣
｢ほら、ミラクルトイさんとのタイアップの！｣
不思議そうに首をひねって近づいてきた山本さんが、なにかを閃いたみたいにパッと明るい表情になる。
｢こうちゃん、助かったよ！このまま見つからなかったら、僕、どうしようかと思った｣
大袈裟に手を合わせながら、俺を拝むようにして言う山本さん。
そんな大切な資料がなんで俺のファイルに入っていたのだろう。そもそも山本さんは資料をなくすような人じゃないはずだ。
違和感を残しつつも、山本さんに資料を手渡してその場を後にした。
続く (更新停止中)
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夜子(プロフ) - わらべさん» わらべ様、初めまして。お読み頂きありがとうございます^^ そう言って頂けると更新のしがいがあります、嬉しいです。ぜひこれからも宜しくお願い致します。 (2021年4月20日 19時) (
レス) id: a4f711fe65 (このIDを非表示/違反報告)
わらべ(プロフ) - 初めまして。作品楽しく読ませていただきました！丁寧に練られたウイルスの設定が本当に面白くて…！これから先どうなるのか楽しみに待っております。 (2021年4月18日 22時) (レス) id: 34cdc8231e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜子 | 作成日時：2021年4月17日 14時
