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何も言わない私に痺れを切らしたのか、こうちゃんの眉間に刻み込まれる皺はいっそう深くなる。
私は慌てて弁解した。
｢ちょっとまって、何言ってるの？ 私だよ、絢瀬。絢瀬 A｣
｢絢瀬…？ だからそんな人知りませんって｣
今まで、彼にこんなに冷たく当たられたことはなかった。冗談だとしたらタチが悪過ぎるのではないか。
ショートを起こしそうな脳内、鼻の奥がつんとした。
このままだと泣いてしまいそうだった。どうにか目を開いて、溜まった涙を蒸発させようとする。
｢こうちゃん。その子、俺の知り合い｣
福良さんと部屋に戻ったはずなのに、どこからか颯爽と現れた伊沢さんが私の肩を抱いた。
私を見てにこりと微笑むと、こうちゃんの方に向き直る。
｢もう、あんまりいじめないであげてよ。
この子の職場がここから近いの、出勤時間間違えて早くこっちに着いちゃったみたいだから置いてあげてるだけ｣
よくもまあこんなにすらすらと出てくるものだなあと思ったけれど、嘘も方便というのはこういう時に使うのだろう。
事実私はとても助かっていたし、彼に感謝しているのは確かだった。
そんな私に、こうちゃんはとどめをさした。
｢ああ！なんだ、伊沢さんの彼女さんですか？｣
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夜子(プロフ) - わらべさん» わらべ様、初めまして。お読み頂きありがとうございます^^ そう言って頂けると更新のしがいがあります、嬉しいです。ぜひこれからも宜しくお願い致します。 (2021年4月20日 19時) (
レス) id: a4f711fe65 (このIDを非表示/違反報告)
わらべ(プロフ) - 初めまして。作品楽しく読ませていただきました！丁寧に練られたウイルスの設定が本当に面白くて…！これから先どうなるのか楽しみに待っております。 (2021年4月18日 22時) (レス) id: 34cdc8231e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜子 | 作成日時：2021年4月17日 14時
