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例に漏れず、私、絢瀬 A もoubliに感染した。
確か、今年の1月の事だったと思う。
しかし、私は何も忘れることができなかった。
私の中でいちばん大切なもの、忘れたことがなんなのか、分からなかった。
両親とは数年前にすでに死別していたが、2人に関してのすべてをしっかりとしっかりと覚えていた。
だからといって、両親を嫌っていたとか、逆に嫌われていたとか、そういった事実は一切ない。
世間的に見てもなかなか良好な親子仲だったと思う。
そればかりではなく、友人も、当時付き合っていた恋人のこともそのまま覚えていた。
友人はみな首をひねって、私にありとあらゆる質問をしたが、私はそれらに対して正確に答えることが出来た。
感染時は私を心配してくれた恋人は、やはり私に愛想を尽かして、ある日突然別の女を作って姿を消してしまった。
不思議と涙は出なかった。仕方のないことだった。
11月の発表から5ヶ月、未だにoubliのワクチンは完成していない。
それどころか、高い費用を出して検査してもらわないことには、oubliの感染歴すら確認できないのだ。
人々はoubliに怯えながらも、各々マスクをつけて、気休めの消毒を常備することで、普通の生活に戻りつつあった。
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夜子(プロフ) - わらべさん» わらべ様、初めまして。お読み頂きありがとうございます^^ そう言って頂けると更新のしがいがあります、嬉しいです。ぜひこれからも宜しくお願い致します。 (2021年4月20日 19時) (
レス) id: a4f711fe65 (このIDを非表示/違反報告)
わらべ(プロフ) - 初めまして。作品楽しく読ませていただきました！丁寧に練られたウイルスの設定が本当に面白くて…！これから先どうなるのか楽しみに待っております。 (2021年4月18日 22時) (レス) id: 34cdc8231e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜子 | 作成日時：2021年4月17日 14時
