39.選ばれし者 ハリーside ページ39
大広間から焦った様に走り去ったマルフォイを追い掛ける
奴が周りを気にしながら入っていった先は
下の階の男子トイレだった―
「(入ってみるか…)」
トイレの扉に耳を当てるが中からは何も聞こえて来ない
ｷﾞｨｰ…
「(マートル⁉︎)」
そっと扉を開けて中に入るとそこには
両手で洗面台の両端を握って項垂れているマルフォイと
大丈夫？、と心配そうな表情をするマートルだった
ﾊﾟﾁｯ
「ｯ…‼︎」
僕がその姿に衝撃を受けていると
顔を上げたマルフォイと鏡越しに目が合ってしまった
ﾊﾞｯ
僕らは反射的に杖を取り出しお互いに向ける
「ﾊｯ…なんで君を選んだんだろ」
僕の口からは乾いた笑いとそんな言葉が出た
目の前で肩を震わせて
涙を流してる卑劣な奴に呆れたんだろうか
それとも、まだ彼女に対する未練があったのか
「…選ばれ者のポッター君には分からないだろうな」
僕を見れば皮肉を吐いてた君が
弱々しく眉間に皺を寄せてるのを見て
また、僕の中に黒いドロドロとしたものが湧き出てくる
「彼女は君がやった事を知ってるのか？
君が死喰い人だって事も…
知ったら、どう思うんだろうな」
呪いのネックレスも、毒入り蜂蜜酒も
どうせ全部お前がやったんだろ
僕は知ってるんだ、忍びの地図でお前を監視してたから
「君に何が分かる！親もいないくせに！」
マルフォイは声を荒げて子供みたいにそう言った
だけど、その一言に僕の中の何かがﾌﾟﾂﾝと切れた
「いい加減にしろよ！
僕が望んでこんな人生送ってると本気で思ってるのか⁉︎
残念だね、お門違いだ
自分の意思で生き残った訳じゃない‼︎
生き残った代償に大切な人が死んでいく‼︎
僕じゃなくて違う人だったら良かったのにって何度思ったか‼︎
“選ばれし者”…？笑わせるなよ
僕の事を一番選んで欲しかった人には選んで貰えなかった‼︎」
僕はドロドロを吐き出して止まらなくなっていく
「君なんていつも周りの事の自慢ばかりを我が者顔で言って
家柄も、両親も、クロウだってそうだ
君を持ち上げてくれる物事が何も無かったら
何の価値も無いじゃないか！！」
ﾊﾞｧﾝｯ
そう言い放った後、僕のすぐ後ろにある扉が砕け散る
マルフォイが呪文を放ったからだ
ﾂｰ…
僕の右頬に何かが垂れてくる…僕の血だ
その瞬間、僕は直様マルフォイに呪文を放つ
ﾋｭｯ
ﾊﾞﾝｯ
ﾊﾟﾘﾝｯ
「やめて！！」
マートルが甲高い声をあげていても
僕とマルフォイはお互いに攻撃をやめなかった
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ひみつ - この作品ずっと大好きで何周もしてます！更新ずっと待ちます (2月6日 0時) (
レス) @page41 id: b76ada1bfd (このIDを非表示/違反報告)
Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇♀️とても、続きが気になるのでよろしくお願いします。m(_ _)m (2023年4月13日 13時) (レス) @page41 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
macaron - いつ見ても面白いです！！！更新は遅くてもいいので頑張ってください (2023年3月11日 0時) (レス) @page41 id: bd43d76e72 (このIDを非表示/違反報告)
かとうのすけ。(プロフ) - めっちゃこの作品📕大好きです♥️✨これからも応援します✴✋️ (2023年1月21日 22時) (レス) @page41 id: b6fe45c711 (このIDを非表示/違反報告)
ひなんぐ(プロフ) - このシリーズ大好きです！応援しています🥰 (2022年11月11日 10時) (レス) id: 992b5ebd96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：戯言。 | 作成日時：2022年2月8日 13時
