35.運命 ページ35
イースター休暇に入り
ロヤリテート家の屋敷では総出で話し合いが行われていた―
ﾊﾟﾘﾝｯ
「ｯ‼︎申し訳ございません…すぐ替えのものをお持ちします」
クロウがクリーチャーからの報告をしていると
メリーが紅茶を注いでいたティーポットを落としてしまった
「メリーが驚くのも無理もないな…」
その報告を受け、クロノスも考え込む仕草をする
探していたクリーチャーが持っている筈の物は
マンダンガスによってブラック家から盗まれ
今はアンブリッジの元にある、というのだ
『7年生の職業実地体験で魔法省に行けると思うのです
そこで、ちょうど招待状をいただきまして』
クロウはそう言うとピンクの便箋の手紙を取り出した
そう、送り主はドローレス・アンブリッジだ
「でもクロウ、そんな危険な事をさせる訳には…」
『お母様、大丈夫です』
アリアは危ない賭けに出る娘に対し、言葉をかけるが
クロウは17歳になったばかりの少女には
とても見えない大人びた表情をしていた―
話し合いを終え、庭園にある桜の木を眺めるクロウ
そこに呼び出された屋敷しもべ妖精達が来る―
『イザベラ、コーディー』
「「はい、お嬢様」」
イザベラは洗濯、掃除を主にする女性の屋敷しもべ妖精で
コーディーは庭園の管理や
クロノスがいない時の魔法動物の世話を任されている
『コーディー
スウィーピング・イーヴルの体調は万全？』
「ええ、異常ないです」
『イザベラ
別荘の食糧や掃除などは大丈夫そう？』
「えぇ、問題無いです」
『2人ともありがとう』
これで準備が始められるわ、と2人に笑みを向けるクロウ
勿論、ロヤリテート家の食事や
身の回りの世話を担当しているメリーも知っている事だ
ｻｧｧ
「お嬢様…」
何か決心をつけるかの様に桜を眺めるクロウに
イザベラが心配そうな表情で声をかける
『3人には小さい時から迷惑かけてばかりだわ』
ほら、私やんちゃだったでしょう？と笑うクロウ
『……私の大切な家族を宜しくね』
2人の方に顔を向けることはなく、そう告げる
そんな主人に2人は深く頭を下げ、姿をくらました
ｽﾞﾙｯ
『ｯ…』
2人が姿をくらまし、少し経ち
クロウは木の影に力無く座り込んでしまった
『大丈夫、きっと上手くいく
何百通りもの考えを練ったんだもの』
握る手は少し震えていて
自分に言い聞かせる様にそう呟いていた
ﾎﾟﾀｯ
『ｯ…ごめんなさいｯ…』
俯き、涙が目から溢れ出してしまうクロウ
そこにそっとフィデスが寄り添っていた―
36.『Nem’oubliez pas』 ドラコside →←34.毒入り蜂蜜酒��
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ひみつ - この作品ずっと大好きで何周もしてます！更新ずっと待ちます (2月6日 0時) (
レス) @page41 id: b76ada1bfd (このIDを非表示/違反報告)
Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇♀️とても、続きが気になるのでよろしくお願いします。m(_ _)m (2023年4月13日 13時) (レス) @page41 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
macaron - いつ見ても面白いです！！！更新は遅くてもいいので頑張ってください (2023年3月11日 0時) (レス) @page41 id: bd43d76e72 (このIDを非表示/違反報告)
かとうのすけ。(プロフ) - めっちゃこの作品📕大好きです♥️✨これからも応援します✴✋️ (2023年1月21日 22時) (レス) @page41 id: b6fe45c711 (このIDを非表示/違反報告)
ひなんぐ(プロフ) - このシリーズ大好きです！応援しています🥰 (2022年11月11日 10時) (レス) id: 992b5ebd96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：戯言。 | 作成日時：2022年2月8日 13時
