40.不意打ち ドラコside ページ40
図書室―
昨晩、ウィーズリーの双子がまた盛大な悪戯をした
東塔の6階廊下を沼地に変え
校舎中に魔法の花火を沢山打ち上げ、お祭り騒ぎになり
挙句には没収された箒で城から脱走し、中途退学
沼地は消す方法が見つからなかったのか
フィルチが渡し船の役割を任されイライラしていた
「(まぁ、クロウが楽しそうだったし)」
僕はそんな事を考えながら
隣で占い学のレポートを作成している彼女を眺める
ｽﾗｽﾗ
『…』
髪を耳にかけ、時々考える様な仕草を取り
真剣に丁寧なレポートを作ってるのだけなのに
彼女の仕草は一つ一つ洗礼されててとても綺麗だ
ｷﾗｯ
「(欠かさず付けてくれてる)」
初めてプレゼントした髪飾りも
想いを隠して贈ったピアスも
丁重に扱って、彼女は毎日身に付けてくれている
ネックレスはきっちりと着こなされた制服で見えないが
きっと、彼女の事だから付けてくれてるんだろうな
「(問題はポッターだな)」
クロウは友達だとしっかり割り切っていても
ポッターはまだ、彼女の事が好きだ
彼女からポッターに直接関わる事は殆ど無いが
奴が彼女を見る目を見れば分かる、僕も馬鹿じゃない
でも、クロウは僕を選んでくれて好きでいてくれる
「…好きだ」
集中してる時の彼女は大体周りが見えていないから
僕は独り言の様に呟く
ﾊﾞｯ
『ｯ⁉︎』
聞こえてないかと思ってたのに聞こえてたみたいで
クロウは顔を真っ赤にして僕の方を向いている
『え、いや、違うの…えっとｯ…』
僕の声に反応してしまったのが恥ずかしかったのか
分かりやすく慌て出すクロウ
机上のレポートを見ると完成していて
ちょうど聞いてしまったのだろう
ｽｯ
「クロウ、好きだ」
ちゃんと聞こえたか？、と彼女に耳打ちする
クロウは不意打ちに弱いからつい、揶揄いたくなる
『〜ｯ‼︎』
両手で顔を隠すが赤くなった耳は隠せていない
そんな姿が凄く可愛くて頬が緩む
ﾎﾞｿｯ
「ん？」
クロウがなんか言った気がして顔を寄せる
『…私もドラコが大好き』
俯いたままそう呟くクロウ
僕はあまりの愛おしさに心臓が止まりそうになる
ｷﾞｭｯ
『ふふっドラコ、心臓の音凄く速い』
私と一緒だ、と僕の腕の中でふにゃっと笑うクロウ
「…君のせいだからな」
こんな事されて抱きしめるだけで
踏み留まってる僕を誰か褒めてくれてもいいと思う
「(離したくないな…)」
僕をマルフォイの子息としてじゃなく
僕自身のありのままを愛してくれる人
クロウは僕の光だから
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kurou(プロフ) - ルリさん» ルリさん、お褒め頂き光栄です🙇🏻♂️色々と未熟ですが精進していきます！ (2022年1月26日 12時) (
レス) id: 9eb87bac7a (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - とても素敵な作品で、更新が待ち遠しいです！久しぶりのワクワクで読んでいてとても楽しいです！次の更新も頑張ってください！ (2022年1月26日 8時) (レス) id: f2a767728c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：戯言。 | 作成日時：2022年1月21日 14時
