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暗闇から明かりが差し込み、意識が段々と浮上していく
Tn「＿ぃ、＿＿！お＿ろ！！！おい！！！！！」
聞き慣れた声が耳に届いき、反響した
「んぅ………………もうちょっとだけ……………後５分…………………」
そんな如何にも小学生らしい事を言って自分の腕の中にある掛け布団の日向の様な温もりにしがみつく
Tn「後５分ちゃうわ！！！！もう昼過ぎやぞ？！？！いつまで寝とんねん！！！はよ起きろ！！！！」
そのうるさい声と共に容赦無く掛け布団が剥がれた
「ちょ！私のお布団！！！mygirl！！！！！返してぇ！！！！！」
Tn「なに掛け布団にmygirlなんて名前つけとんねん！！！！！兎に角お前の兄さんの所行くぞ！！！！」
まだ抵抗している私の首根っこを掴み引き摺っていく
これが、我が家で行われる毎朝恒例の行事
ただ、兄様の部屋に行くとたまに兄様も寝過ごしているのでその時は兄妹仲良く怒られる
それが実はたのしかったりもするのだが……
広い屋敷では兄様の部屋に行くときも多くの道を通らないといけない為、他のメイドさん達によく見届けられる
端から見たら執事が主人を引き摺っている如何にも可笑しな状況だろうが、
此処ではもう、当たり前の事なので大体は助けを求めても笑顔で無視される(悲しい)
「ねぇ、トンさんトンさん」
Tn「なんや？」
あの鬼の様な顔は何処かにぶっ飛び、優しい声で此方に反応を返してくる
「なんで今日は昼過ぎに起こしたの？」
いつもは生活習慣が乱れる！なんて言って早く起こして早く寝させるのに
だから、普通に疑問だった
Tn「昨日は夜遅くまで、期限間近やから！って難しいの頑張っとったやろ？」
だから流石に寝させなって思うてな、と言って兄さんの部屋の扉をノックした
彼は普段なら優しい。
彼曰く、だらけている私を見てなんとか矯正しなければと思うらしい
私が優しい彼をこんな鬼に変えてるのだと思うと少し申し訳ない
まぁ、少しだけだけど
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作者名：油揚げ狐(神南人) | 作成日時：2020年9月15日 8時
