【wrwrd】遠い君の藍色は【ロボロ】 (ページ8)

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明日のお話ページ8

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｢A～、今日も来たで～｣

そんな事を言いながら、ドカッとAの墓石の前に座り込む。傍から見れば独り言を話しているだけなのだが、俺からすれば彼女が話を聞いてくれているようで安心するのだ。

…Aが死んで1年近く経った。

最初こそ落ちこんで墓参りにも来れず、他の幹部や部下にも散々迷惑をかけたものだが、今では多少ながらも気持ちが落ち着いてきた。

だから、Aと密かにお揃いにしていたネックレスを持って来れる日には墓参りに来ているのだ。

｢…Aは、幸せだったんか？｣

呟くように問いかけても応えは帰って来る筈はない。

けれど、何となく、彼女は聞いてくれている気がした。

｢…俺な、Aの事忘れへんで。ずっと大好きやし、愛してる｣

｢……このネックレスも、一生大切にするからな｣

彼女の前ではいつも外していた雑面を外し、掌の中に大切に包んでいたピンク色と藍色の2つのネックレスを石の前に置いた。

｢さて、今日は何の話をしようか─────、｣

返事がなくてもずっと感じてる。

ありがとな、俺を好きになってくれて。

藍色の瞳を輝かせたAが、何処かで微笑んでいる気がした。