ヒーローは遅れてやってくる ページ20
ガチャ
「…あれー。目が覚めてたの？」
目隠し越しにも分かる奴の声。
「まーいいや。そんじゃまぁ、早速結婚式の準備しないとね〜！」
結 婚 式 ！？！？
は！？ちょっと待て！私結婚すんの！？初恋もした事ないのにこんなのと！？
「んー！んんんーー！！！！」
「あははー！Aも嬉しいんだね！急いであげるからねー！」
私の必死の抵抗も虚しく、そいつの足音が近づいてくる。こいつ耳おかしいんじゃない！？何処をどう聞いたら嬉しそうに聞こえんだよ！！
…嫌だ。私、こんなのと結婚したくない…！
目隠しの下で目を瞑る。
……助けて、兄さん達……！
ガッシャーン！！！
突然響いたガラスの割れる音。
「…助けに来たよ！A！！」
大好きな、兄さんの声だった。
「ふぃー、ここら辺の道入り込みすぎだろ。」
「ま、A見つかったからいいじゃん。」
「A！大丈夫…！？」
私に駆け寄ってくる一つの足音。
この声は…
「…トド松、兄さん…？」
「うん！そうだよ！」
そう言いながら目隠しと封印されし私の腕を解放してくれるトド松兄さん。うん、神。
露になった目で少し眩しい周りを見回して見ると、目の前には犯人と兄さん達が睨み合っていた。
「…俺らの可愛い妹がお世話になった様で。」
おそ松兄さん。助けてくれたのは嬉しいが、目が笑ってないっす。
本当に眼力で人殺しちゃいそうで怖いっす。
「…っ、ふん！この場所が分かったからって、Aは「その名前を呼ぶな。」ﾌﾞｯ!?!?」
え、何が起きたの。アイツが私の名前を口にした瞬間カラ松兄さんが奴をぶん殴ったよ。
普通に痛そうだよ怖いよ。
でも今はトッティと十四松兄さんが私を守るように横に居てくれてるから安心かな。
「…A。ごめんけど目を瞑っててね。」
十四松兄さんに言われて目を瞑る。
そして聞こえる断末魔(？)あれ、これ私知らない方が良い奴か。分かってるけど黙ってよう。
「Aー、終わったよ。帰ろ。」
数分後、呼ばれたので目開けた私。
…うん。良かった。死体はない。人もいないけど。
「…ごめんね。来るの遅くなって。」
謝ってくる兄達。
「…そんなことないよ。助けてくれてありがと。兄さん達！」
日が出だして明るくなる時間帯。
私達は、家に向かって歩き出すのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 101人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「短編集」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
keizi-yuki(プロフ) - 雪うさぎさん» 楽しみにしてます！！ (2018年7月8日 8時) (
レス) id: d1d4e10695 (このIDを非表示/違反報告)
雪うさぎ(プロフ) - keizi-yukiさん» 了解です！また挑戦しますね！ (2018年7月8日 0時) (レス) id: 6ad4d5e7ec (このIDを非表示/違反報告)
keizi-yuki(プロフ) - 雪うさぎさん» リクエストとかって承けていますか？もし可能なら妹がヤンデレになっちゃったってやつと腹黒で毒舌になったってやつお願い出来ますか？無理ならよろしいです。><すいません (2018年7月8日 0時) (レス) id: d1d4e10695 (このIDを非表示/違反報告)
雪うさぎ(プロフ) - keizi-yukiさん» ありがとうございます！頑張ります！(p`･ω･´q) (2018年7月8日 0時) (レス) id: 6ad4d5e7ec (このIDを非表示/違反報告)
keizi-yuki(プロフ) - 雪うさぎさん» 僕何かが雪うさぎさんのお役にたてたなら幸いです。続き気になります。更新大変ですがお体に気をつけて更新頑張って下さい。 (2018年7月8日 0時) (レス) id: d1d4e10695 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪うさぎ | 作成日時：2018年4月5日 8時
